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ヤフー、2020年度上半期は約1億1千万件の広告素材を非承認に。「定期購入」関連は4倍増加

マスメディアン編集部 2020.12.15

  • 業界動向
ヤフーが12月15日に公開した「広告サービス品質に関する透明性レポート」によると、ヤフーの定めた基準に抵触するとして非承認となった広告素材が2020年度上半期は約1億1千万件にのぼった。ヤフーでは、今年8月に「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」などの掲載禁止表現を再周知しており、今回は同表現や「最上級表示、No.1表示」の基準に抵触する広告素材の非承認が目立った。
ヤフーは、12月15日、広告サービス品質向上のための審査実績をまとめた2020年度上半期(2020年4月1日~9月30日)の「広告サービス品質に関する透明性レポート」を公開した。2020年度上半期は約1億1千万件の広告素材(広告のタイトルや説明文、画像、リンク先のウェブサイト、キーワードなど)を、ヤフーが定めた基準に抵触する素材として非承認にした。

同レポートは、広告主や広告会社、広告配信パートナーが、ヤフーの広告サービスを広告を安心して利用できるようにすることを目的としており、今回で2回目。2020年度上半期は、画像や動画の広告素材において、体型や毛髪をはじめ人のコンプレックス部分を強調するなど「ユーザーに不快感を与えるような表現」の非承認数が目立った。ヤフーは、8月27日に、これまでも「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」の広告出稿を禁止している中、該当する広告の入稿が目立つため、あらためて掲載禁止表現を明記し、周知していた。
広告素材が非承認となった理由とその割合
また、「最上級表示、No.1表示」や「薬用化粧品(医薬部外品)、化粧品」の基準に抵触する広告素材数も多く見られた。Yahoo! JAPAN 広告掲載基準には、「最上級表示、No.1表示」において、クリエイティブ内に第三者によるデータ出典・調査機関名および調査年の明記が必要であることが記載されている。「薬用化粧品(医薬部外品)、化粧品」においては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に関する注意点が記載されている。さらに、広告の関連性(広告文やバナーと、リンク先ページに関連性がないものなど)や、ユーザーの意に反する広告(リンク先ページが開けないものなど)に対しても、広告掲載基準を遵守されているか、広告の品質を担保するために日々審査を行っているという。
広告素材が非承認となった理由とその割合の2019年度下半期・2020年度上半期の比較
独立行政法人国民生活センターの発表によると、定期購入(継続購入)を条件とした通信販売の消費者被害が増加しており、同センターより消費者に向けて注意喚起がなされていた。ヤフーでは、広告単体の審査において、ユーザーに誤解を与えるような広告は、以前より広告掲載基準で禁止していたが、近年のこのような消費者被害の増加を受け、定期購入の条件が分かりにくい広告に対する審査をより一層強化したという。その結果、2019年度下半期と比較して約4倍(157,502件→628,384件)の定期購入に関する広告が非承認となった。

広告配信面(広告掲載メディア)の審査においても2018年10月にアドフラウド(広告詐欺)への対策を強化しており、約5,900件の広告配信を停止している。また2019年5月には、独自の“広告品質における3つの価値と6つの対策項目(広告品質のダイヤモンド)”を定義するなど、さまざまな取り組みを公表している。