研修の業務活用実感はわずか10.4%、人事の認識と3.5倍の乖離が判明【Schoo調べ】
マスメディアン編集部 2026.06.26
- 人事
- リスキリング
- 人的資本
Schooは、従業員数1000名以上の企業に勤務し、eラーニングや研修を提供または受講している人事や従業員を対象に、「企業が提供する学習の定着と業務活用」に関する調査を実施した。
調査の結果、企業が提供した学びが自身の業務で「とても活かされている」と実感している従業員はわずか10.4%にとどまり、人事の認識(36.1%)との間に約3.5倍のギャップが存在していることが明らかになった。また、受講後に上司や同僚と活かし方について対話した経験の有無によって、学習の活用実感に約10倍もの差が生じている。
従業員が潜在的に求めているのは、「学びを実務に接続するための場」の提供である。実際、上司や同僚とどう活かすかを対話した経験がある層ほど学習活用度が高いという結果は、人事が一歩踏み込み、対話の機会を戦略的にデザインすることの重要性を示唆している。人的資本への投資対効果を最大化させるためには、コンテンツ提供に留まらず、「職場と学びのつながり」を組織として設計することが重要だと考えられる。
・業務に活かすための方法は「実務で試す機会」と「特になし」が上位を占め、実践を望む一方で活かし方に悩む現場の実態が明らかに
・「とても活かされている」方と「あまり活かされていない」方で対話経験に10倍の差が生じており、受講後のすり合わせが実践を促す決定的なカギに
調査背景
人的資本経営への関心が高まるなか、多くの企業において、eラーニングや研修に求める成果は、知識の「インプット」から、実践を伴う「アウトプット」へと変化している。一方で、学習の機会を提供しても「現場で活かされているのか」「行動変化につながっているのか」といった点に課題感を抱く人事担当者も少なくない。調査の結果、企業が提供した学びが自身の業務で「とても活かされている」と実感している従業員はわずか10.4%にとどまり、人事の認識(36.1%)との間に約3.5倍のギャップが存在していることが明らかになった。また、受講後に上司や同僚と活かし方について対話した経験の有無によって、学習の活用実感に約10倍もの差が生じている。
従業員が潜在的に求めているのは、「学びを実務に接続するための場」の提供である。実際、上司や同僚とどう活かすかを対話した経験がある層ほど学習活用度が高いという結果は、人事が一歩踏み込み、対話の機会を戦略的にデザインすることの重要性を示唆している。人的資本への投資対効果を最大化させるためには、コンテンツ提供に留まらず、「職場と学びのつながり」を組織として設計することが重要だと考えられる。
調査サマリー
・企業が提供する学習を自身の業務に「とても活かされている」と実感している従業員はわずか10.4%にとどまり、人事の認識36.1%と約3.5倍の差があることが判明・業務に活かすための方法は「実務で試す機会」と「特になし」が上位を占め、実践を望む一方で活かし方に悩む現場の実態が明らかに
・「とても活かされている」方と「あまり活かされていない」方で対話経験に10倍の差が生じており、受講後のすり合わせが実践を促す決定的なカギに
調査結果
結果(1):企業が提供する学習が「とても活かされている」と実感する従業員は、わずか約1割
「企業が提供する学習プログラムで得た知識が、自身の業務に『とても活かされている』」と回答した従業員は、わずか約1割にとどまることが判明。一方で、同じ問いに対して人事担当者の3割以上が「とても活かされている」と回答しており、両者の間には活用の実感値において大きな乖離が見られる。従業員の大半は「やや活かされている」といった曖昧な評価にとどまっており、人事が想定している以上に、現場での活用は進んでいないのが実情である。
結果(2):現場が求めているのは「実務で試す機会」。一方で活用イメージを持てていない層も存在
結果(2):現場が求めているのは「実務で試す機会」。一方で活用イメージを持てていない層も存在

業務に活かすために効果的だと思う方法としては、「学んだことを実務で試す機会を業務へ組み込む」が最も多く、次いで「特になし」という回答が続いた。この結果から、学びを実務へ活かしたいという意欲がある一方で、「どのように実践すればよいかわからない」と感じている人も一定数いることがうかがえる。また、人事側が学びを深める手法として「対話」を重視している一方で、従業員は「実践できる機会」を求めていることも明らかになった。
結果(3):上司や同僚との対話の有無が、研修や学習プログラムの業務活用度をわける決定的な要因に 「対話」というプロセスがあるかないかで、現場での活用実感にはどの程度の差が生まれるのだろうか。
結果(3):上司や同僚との対話の有無が、研修や学習プログラムの業務活用度をわける決定的な要因に 「対話」というプロセスがあるかないかで、現場での活用実感にはどの程度の差が生まれるのだろうか。

企業が提供する学習プログラムを通じて得た知識を「業務にとても活かされている」と感じている従業員の、73%に上司や同僚との対話経験があることが分かった。一方で、活用を実感できていない層では、対話経験がある割合は7.3%にとどまっている。この結果から、上司や同僚と「どのように業務へ活かすか」をすり合わせる機会が、学びを実践につなげるうえで重要な要素となっていることがうかがえる。
調査の結果、企業が学習機会を提供するだけでは実務活用につながりきっていない実態と、学びを業務へ接続する「対話」の重要性が明らかになった。
従業員が潜在的に求めているのは、「学びを実務に接続するための場」の提供である。「この知識を、どの業務で、どのように試すか」を周囲とすり合わせながら考える機会が、学びを実践へつなげる重要な要素になっていることがうかがえる。人事が一歩踏み込み、実務につながる対話の機会を設計することが、仕事と学びの接続を生み、学習投資の成果を高める鍵になると同社は考える。
調査期間:2026年4月17日〜2026年4月19日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:641人((1)285人/(2)356人)
調査対象:調査回答時に、従業員数1000名以上の企業に勤務し、eラーニングや研修を提供または受けている(1)人事/(2)従業員と回答したモニター
調査元:Schoo
モニター提供元:サクリサ
調査まとめ
成果を最大化させる鍵は、自律に任せるのではなく、学びを実務へ接続する「対話のデザイン」調査の結果、企業が学習機会を提供するだけでは実務活用につながりきっていない実態と、学びを業務へ接続する「対話」の重要性が明らかになった。
従業員が潜在的に求めているのは、「学びを実務に接続するための場」の提供である。「この知識を、どの業務で、どのように試すか」を周囲とすり合わせながら考える機会が、学びを実践へつなげる重要な要素になっていることがうかがえる。人事が一歩踏み込み、実務につながる対話の機会を設計することが、仕事と学びの接続を生み、学習投資の成果を高める鍵になると同社は考える。
調査概要
「企業が提供する学習の定着と業務活用」に関する調査調査期間:2026年4月17日〜2026年4月19日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:641人((1)285人/(2)356人)
調査対象:調査回答時に、従業員数1000名以上の企業に勤務し、eラーニングや研修を提供または受けている(1)人事/(2)従業員と回答したモニター
調査元:Schoo
モニター提供元:サクリサ
