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裁量労働制を肯定する割合、人事評価を「信頼できる」層と「信頼できない」層で34倍の差【チームスピリット調べ】

マスメディアン編集部 2026.05.11

チームスピリットとiU組織研究機構は、2027年以降の施行に向けて検討されている労働基準法改正に関する意識調査(第2回)を実施した。人事労務関連の法改正に関与する494名を対象に調査した結果、裁量労働制の受容度は「自社の人事評価制度への信頼度」に強く依存しており、信頼層と不信層の肯定率には34倍の差があることが明らかになった。また、経営層と現場実務担当者の間には制度への期待値に大きなギャップがあることも浮き彫りとなった。
チームスピリットは、iU組織研究機構と共同で、2027年以降の施行に向けて検討されている労働基準法改正に関する意識調査(第2回)を実施した。

現在、「裁量労働制の拡大」「副業・兼業の促進」「テレワークの普及」といった働き方の柔軟性と自律性を高める施策が注目されている。本調査では、これら諸制度への印象・理解度や、円滑な実施を支える組織的な条件を調査した。

調査の結果、裁量労働制の受容度は制度の内容以上に「自社の人事評価制度への信頼度」に強く依存している実態が浮き彫りとなった。
労働基準法改正に関する意識調査レポート

調査結果のハイライト

(1)裁量労働制の受容度は、人事評価制度への信頼によって大きく高まる
(2)裁量労働制拡大への期待値は、職位によって楽観ギャップがある
(3)働く「時間・所属・場所」の「3つの解放」は1つの「自律的働き方のパッケージ」
(4)労働基準法改正を「知っている」人ほど、制度を信頼し肯定する

主な調査内容

(1)人事評価制度への信頼が裁量労働制の受容度を高める:不信層との肯定率の差は34倍

自社の人事評価制度を「非常に信頼できる」と回答した層の90.6%が裁量労働制を肯定する一方、全く信頼できない層ではわずか2.7%にとどまった。新制度の成否を分けるのは、制度設計そのもの以上に「自社の人事評価制度が公正に機能しているか」という組織への信頼感であることが浮き彫りとなった。
示唆1

(2)浮き彫りになった最終決定権者と実務担当者の「楽観ギャップ」

裁量労働制の拡大に対し、最終決定権者の31.3%が自身の働き方や会社にとって「非常にプラス」と確信を持っているのに対し、実務担当者で同様に回答した層は17.9%にとどまった。経営層の強い期待に対し、現場に近い実務層は実効性に対して慎重であり、このギャップが制度導入の最大の阻害要因となる可能性を浮き彫りにしている。
示唆2

(3)働く「時間・所属・場所」の「3つの解放」は一体のパッケージとして受容

裁量労働制拡大(時間の解放)を肯定する層の85.5%が、副業・兼業(所属の解放)やテレワーク(場所の解放)も肯定しており、これらを個別の施策ではなく「働き方の自由拡大」として一体的に捉えている。
示唆3

(4)法改正認知層は裁量労働制の肯定率3.3倍:「認知→信頼→肯定」と続くパイプライン

第1回(労基法改正の認知)と今回の調査回答を突合した結果、労基法改正を「詳しく知っている」層の裁量労働制の肯定率は75.5%に達し、知らない層(22.9%)の3.3倍となった。労基法改正に関する認知度が「人事評価制度への信頼」や「各制度への肯定」と連動していることが示された。
示唆4

調査概要

調査目的:2027年以降の施行に向けて検討されている労働基準法改正における裁量労働制、副業・兼業、テレワーク等に対する企業の認識を把握
調査対象:人事労務関連の法改正に関する方針決定や実務に関与している層
有効回答数:494名(うち第1回回答者との突合者355名含む)
調査期間:2026年3月3日~3月6日
調査方法:インターネット調査
共同調査:チームスピリット、iU組織研究機構