大手企業のDX進捗、売り上げに直結する部署の55%で「DXを推進する人材」が不在【グロースX調べ】
2023.04.14
- DX
グロースXは、大企業(従業員数1000名以上)の経営者・役員100名を対象に、「DX進捗に関する実態調査」を実施し、その結果を4月11日に発表した。
同調査は、3月27日から28日の期間、インターネット調査にて実施された。この調査から、バックオフィスや売り上げに直結する部署でのDX推進状況は、それぞれ73%、66%が「業務の効率化」レベルということがわかった。まだ十分にDXを推進できていないと、同社は指摘する。
また、DX推進における課題を尋ねたところ、「デジタル人材不足」を嘆く声が多かった。また、DXに向けた経営戦略が不明瞭であることなどがあげられた。特に、売り上げに直結する部署においては、55.0%が「DXを推進する人材がいない」と回答。ITリテラシーがあり、なおかつ現業を変革できる人材が不足していることがわかる。
調査結果の詳細は以下の通り。
同調査は、3月27日から28日の期間、インターネット調査にて実施された。この調査から、バックオフィスや売り上げに直結する部署でのDX推進状況は、それぞれ73%、66%が「業務の効率化」レベルということがわかった。まだ十分にDXを推進できていないと、同社は指摘する。
また、DX推進における課題を尋ねたところ、「デジタル人材不足」を嘆く声が多かった。また、DXに向けた経営戦略が不明瞭であることなどがあげられた。特に、売り上げに直結する部署においては、55.0%が「DXを推進する人材がいない」と回答。ITリテラシーがあり、なおかつ現業を変革できる人材が不足していることがわかる。
調査結果の詳細は以下の通り。
「DX」について、64.0%が「新たな価値を創造するもの」以上と理解
「あなたは、DXに対してどのような認識を持っていますか」と質問したところ、DXについて、「デジタル化によって業務を効率化・自動化するものと理解をしている」が25.0%、「デジタル化によって事業を再構築し、新たな価値を創造するものと理解をしている」が43.0%という回答となった。
・レベル1「DX」について、見聞きしたことはない:1.0%
・レベル2「DX」について、見聞きしたことはあるが、内容は理解していない:7.0%
・レベル3「DX」について、デジタル化によって業務を効率化・自動化するもの、と理解をしている:25.0%
・レベル4「DX」について、デジタル化によって事業を再構築し、新たな価値を創造するもの、と理解をしている:43.0%
・レベル5「DX」について、顧客起点に立ち、デジタル化によってビジネスモデルを抜本的に変革するもの、と理解をしている:21.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:2.0%
・レベル2「DX」について、見聞きしたことはあるが、内容は理解していない:7.0%
・レベル3「DX」について、デジタル化によって業務を効率化・自動化するもの、と理解をしている:25.0%
・レベル4「DX」について、デジタル化によって事業を再構築し、新たな価値を創造するもの、と理解をしている:43.0%
・レベル5「DX」について、顧客起点に立ち、デジタル化によってビジネスモデルを抜本的に変革するもの、と理解をしている:21.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:2.0%
バックオフィス関連部署におけるDX推進、73.0%が「業務の効率化」以下
「あなたがお勤めの会社では、財務や経理、総務などのバックオフィスといった売り上げに直接的には関連しない部署におけるDXはどれほど進められていますか」と質問したところ、「DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている」が37.0%、「デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている」が31.0%という回答となった。
・レベル1 DX推進に向けた取り組みに着手していない:5.0%
・レベル2 DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている:37.0%
・レベル3 デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている:31.0%
・レベル4 デジタル技術の活用によって新たな価値創造ができている:10.0%
・レベル5 デジタル技術の活用によって業務プロセスやビジネスモデルを抜本的に変革できている:7.0%
・社内のDX推進の取り組みに関して、実態を把握していない:5.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:4.0%
・レベル2 DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている:37.0%
・レベル3 デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている:31.0%
・レベル4 デジタル技術の活用によって新たな価値創造ができている:10.0%
・レベル5 デジタル技術の活用によって業務プロセスやビジネスモデルを抜本的に変革できている:7.0%
・社内のDX推進の取り組みに関して、実態を把握していない:5.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:4.0%
売り上げに直結する部署におけるDX推進、66.0%が「業務の効率化」以下と回答
「あなたがお勤めの会社では、営業やマーケティングといった売り上げに直結する部署におけるDXはどれほど進められていますか」と質問したところ、「DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている」が42.0%、「デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている」が14.0%という回答となった。
・レベル1 DX推進に向けた取り組みに着手していない:10.0%
・レベル2 DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている:42.0%
・レベル3 デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている:14.0%
・レベル4 デジタル技術の活用によって新たな価値創造ができている:13.0%
・レベル5 デジタル技術の活用によって業務プロセスやビジネスモデルを抜本的に変革できている:10.0%
・社内のDX推進の取り組みに関して、実態を把握していない:7.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:3.0%
・レベル2 DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている:42.0%
・レベル3 デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている:14.0%
・レベル4 デジタル技術の活用によって新たな価値創造ができている:13.0%
・レベル5 デジタル技術の活用によって業務プロセスやビジネスモデルを抜本的に変革できている:10.0%
・社内のDX推進の取り組みに関して、実態を把握していない:7.0%
・あてはまるものはない:1.0%
・答えられない/わからない:3.0%
DX推進における課題、「デジタル人材不足」が61.0%、「ビジョンや経営戦略が不明瞭」が26.0%
Q2またはQ3で「DX推進に向けた取り組みに着手していない」「DX推進に向け、業務の棚卸しや課題の洗い出し、デジタル技術に関する情報収集などを行っている」「デジタル技術の活用によって業務の効率化ができている」と回答した人に、「あなたがお勤めの会社でDXを進めるにあたって、どのような課題がありますか。(複数回答)」と質問したところ、「社内のデジタル人材が不足している」が61.0%、「DXに向けたビジョンや経営戦略が不明瞭である」が26.0%、「経営層のデジタル・ITに関する知識が不足している」が19.5%という回答となった。
・社内のデジタル人材が不足している:61.0%
・DXに向けたビジョンや経営戦略が不明瞭である:26.0%
・経営層のデジタル・ITに関する知識が不足している:19.5%
・予算が不足している:13.0%
・取引先とのやりとりに支障が出る:9.1%
・時間や工数が不足している:9.1%
・その他:1.3%
・特にない:7.8%
・わからない/答えられない:0.0%
・DXに向けたビジョンや経営戦略が不明瞭である:26.0%
・経営層のデジタル・ITに関する知識が不足している:19.5%
・予算が不足している:13.0%
・取引先とのやりとりに支障が出る:9.1%
・時間や工数が不足している:9.1%
・その他:1.3%
・特にない:7.8%
・わからない/答えられない:0.0%
「社員のITスキルそのもの」や「関係者全員のやる気と当事者意識」などにも課題を実感
Q4で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q5、Q4で回答した以外に、DXを進めるにあたっての課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「社員のITスキルそのもの」や「関係者全員のやる気と当事者意識」など57の回答を得られた。
<自由回答・一部抜粋>
・64歳:専門のコンサルタントが必要
・65歳:テクノロジー人材は、スキルを身につけると、転職していく
・55歳:社員のITスキルそのものに課題がある
・64歳:関係者全員のやる気と当事者意識
・76歳:セキュリティとの関連
・59歳:社内ではDXがそれなりに浸透しているが、社会一般ではそれほど浸透しておらず、そのギャップに苦慮している
・60歳:デジタル人材の不足を既存の契約ベンダーに頼っているため、業務内製化や人材育成が進まない
<自由回答・一部抜粋>
・64歳:専門のコンサルタントが必要
・65歳:テクノロジー人材は、スキルを身につけると、転職していく
・55歳:社員のITスキルそのものに課題がある
・64歳:関係者全員のやる気と当事者意識
・76歳:セキュリティとの関連
・59歳:社内ではDXがそれなりに浸透しているが、社会一般ではそれほど浸透しておらず、そのギャップに苦慮している
・60歳:デジタル人材の不足を既存の契約ベンダーに頼っているため、業務内製化や人材育成が進まない
売り上げに直結する部署でDXを推進する人材、55.0%が「いない」と回答
「あなたがお勤めの会社には、営業やマーケティングといった売り上げに直結する部署で、DXを推進する人材はいますか」と質問したところ、「あまりいない」が39.0%、「全くいない」が16.0%という回答となった。
・ややいる:34.0%
・あまりいない:39.0%
・全くいない:16.0%
・わからない/答えられない:6.0%
・あまりいない:39.0%
・全くいない:16.0%
・わからない/答えられない:6.0%
デジタルを活用した事業による売り上げの比率、「2割未満」が42.0%で最多
「あなたがお勤めの会社の売り上げに占める、デジタルを活用した事業による売り上げの比率を教えてください」と質問したところ、「2割未満」が42.0%、「2割以上4割未満」が15.0%という回答となった。
・2割未満:42.0%
・2割以上4割未満:15.0%
・4割以上6割未満:10.0%
・6割以上8割未満:5.0%
・8割以上:2.0%
・デジタル事業は行っていない:15.0%
・わからない/答えられない:11.0%
・2割以上4割未満:15.0%
・4割以上6割未満:10.0%
・6割以上8割未満:5.0%
・8割以上:2.0%
・デジタル事業は行っていない:15.0%
・わからない/答えられない:11.0%
DX推進人材を獲得・確保するために行っていること、「社内人材の育成」が58.0%で最多
「あなたがお勤めの会社で、DXを推進する人材を獲得・確保するために行っていることを教えてください(複数回答)」と質問したところ、「社内人材の育成」が58.0%、「外部採用(中途採用)」が44.0%、「既存人材(他部署からの異動も含む)の活用」が30.0%という回答となった。
・社内人材の育成:58.0%
・外部採用(中途採用):44.0%
・既存人材(他部署からの異動も含む)の活用:30.0%
・社外の専門家との契約(コンサルタントなど):16.0%
・関連企業(親会社、情報子会社)からの転籍・出向:11.0%
・新卒採用:10.0%
・特定技術を有する企業や個人との契約:6.0%
・M&A、他社への出資で人材の獲得:4.0%
・人材の獲得・確保を行っていない:3.0%
・離職者再雇用:2.0%
・その他:0.0%
・特にない:3.0%
・わからない/答えられない:2.0%
・外部採用(中途採用):44.0%
・既存人材(他部署からの異動も含む)の活用:30.0%
・社外の専門家との契約(コンサルタントなど):16.0%
・関連企業(親会社、情報子会社)からの転籍・出向:11.0%
・新卒採用:10.0%
・特定技術を有する企業や個人との契約:6.0%
・M&A、他社への出資で人材の獲得:4.0%
・人材の獲得・確保を行っていない:3.0%
・離職者再雇用:2.0%
・その他:0.0%
・特にない:3.0%
・わからない/答えられない:2.0%
社内人材の育成方法、「eラーニングサービスの活用」や「外部セミナーの受講」など
Q8で「社内人材の育成」と回答した方に、「あなたは、社内でDXを推進する人材を育成するために、どのような教育環境やサービスを整備、導入していますか。(複数回答)」と質問したところ、「eラーニングサービスの活用」が50.0%、「外部セミナーの受講」が50.0%、「外部研修への派遣」が41.4%という回答となった。
・eラーニングサービスの活用:50.0%
・外部セミナーの受講:50.0%
・外部研修への派遣:41.4%
・交流会・勉強会への派遣:22.4%
・外部講師派遣サービスの活用:19.0%
・自社独自の社内研修の運用:19.0%
・コーチングサービスの活用:13.8%
・スクールへの通学・派遣支援:5.2%
・書籍やテキストの提供:5.2%
・自主学習にかかる費用の負担:3.4%
・その他:0.0%
・特にない:1.7%
・わからない/答えられない:5.2%
・外部セミナーの受講:50.0%
・外部研修への派遣:41.4%
・交流会・勉強会への派遣:22.4%
・外部講師派遣サービスの活用:19.0%
・自社独自の社内研修の運用:19.0%
・コーチングサービスの活用:13.8%
・スクールへの通学・派遣支援:5.2%
・書籍やテキストの提供:5.2%
・自主学習にかかる費用の負担:3.4%
・その他:0.0%
・特にない:1.7%
・わからない/答えられない:5.2%
「社内管理職登用試験」や「ベンチマークする企業の研究」などの対応も
Q9で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q10、Q9で回答した以外に、DXを推進する人材の育成のために整備、導入している教育環境やサービスがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「社内管理職登用試験」や「ベンチマークする企業の研究」など37の回答を得られた。
<自由回答・一部抜粋>
・62歳:外部コンサルタントとの契約検討
・59歳:勉強会やミニプロジェクト活動の推進
・64歳:社内管理職登用試験
・48歳:昔ながらのやり方から変えられない社員の整理
・67歳:ベンチマークする企業の研究
・66歳:大学や大学院への入学
<自由回答・一部抜粋>
・62歳:外部コンサルタントとの契約検討
・59歳:勉強会やミニプロジェクト活動の推進
・64歳:社内管理職登用試験
・48歳:昔ながらのやり方から変えられない社員の整理
・67歳:ベンチマークする企業の研究
・66歳:大学や大学院への入学