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ダイバーシティは進むも、インクルージョンの前提となる職場風土の醸成が及ばず【21世紀職業財団調べ】

 2022.12.09

  • 働き方改革
21世紀職業財団は、11月25日、「男女正社員対象 ダイバーシティ&インクルージョン推進状況調査(2022)」の結果を発表した。同調査は、6月17日から7月5日の間、Webアンケートにて実施。従業員101人以上の企業(11業種)に勤務する20~59歳の男女正社員4500人を調査対象としている。今回の調査から、2年前よりも出産後の就業継続環境は改善するなど、ダイバーシティは進んでいることが明らかになった。その一方で、思ったことが自由に言える職場風土であると認識している人5割に満たないなど、ダイバーシティ&インクルージョンの前提となる職場風土の醸成ができていない企業が多いこともわかった。
21世紀職業財団は、11月25日、「男女正社員対象 ダイバーシティ&インクルージョン推進状況調査(2022)」の結果を発表した。

同調査は2018年より開始され、2年に1回、ダイバーシティ推進・女性活躍推進の実態を把握し、課題の抽出を行っている。3回目となる今回は、6月17日から7月5日の間、Webアンケートにて実施。従業員101人以上の企業(11業種)に勤務する20~59歳の男女正社員4500人を対象に調査を行なった。

今回の調査から、2年前よりも出産後の就業継続環境は改善するなど、ダイバーシティは進んでいることが明らかになった。その一方で、思ったことが自由に言える職場風土であると認識している人5割に満たないなど、ダイバーシティ&インクルージョンの前提となる職場風土の醸成ができていない企業が多いこともわかった。

■調査結果からわかった主なポイント
女性活躍推進行動計画の推進状況、女性活躍推進の取り組み状況
(1)女性活躍推進の行動計画の認知度は向上したが、まだ低いレベルにある
(2)企業規模が小さいほど女性活躍推進の取組みが行われていない
(3)女性活躍推進の行動計画を知っている場合や女性活躍推進の取組みが積極的に行われている場合は女性の昇進意欲が高い

ダイバーシティの推進状況
(4)出産後の就業継続環境は改善した

インクルージョンの推進状況
(5)重要な仕事は男性が担当することが多いと思う割合が少し増えた
(6)女性の6割が男性のほうが昇格・昇進しやすいと思っている状況に変化はない
(7)管理職になる可能性があると認識している割合は男性より女性のほうが低いが、管理職になる可能性があると認識している女性の約半数は昇進意欲がある
(8)女性は男性に比べ仕事で一皮むける経験をしたり、上司からの今後のキャリアについてのアドバイスを受ける割合が少ない
(9)企業規模が小さいほどキャリア支援施策の実施率が低い
(10)出産前よりも難易度や責任の度合いが低くなる、子供を持つとキャリアアップしにくいなどのマミートラックの課題がある

男性の働き方の状況
(11)長時間労働、有給休暇の取得しづらさ、柔軟な働き方のしにくさの課題が残っている
(12)家事・育児時間に大きい男女差がある中、男性が育児のための休暇・休業を取得することなどで職場にもよい影響がある

インクルージョンに向けた職場風土
(13)ダイバーシティ&インクルージョンの前提となる職場風土の醸成ができていない企業が多い

■調査結果(一部)
●2年前よりも「出産しても働き続けるのが当然という雰囲気」が高まった

2年前と比較すると、女性は出産しても働き続けるのが当然という雰囲気が「ある」「どちらかと言えばある」と回答した人の割合は、男性においても、女性においても高まっており、2022年では、それぞれ67.7%、77.2%である。多様な人が働くことができているという意味において、ダイバーシティは進んでいると、同財団は言及した。
●重要な仕事は「男性がすることが多い」と思う割合が高くなった
女性について、2018年、2020年と比較すると、重要な仕事は「男性が担当することが多い」と思う割合が高くなっている。総合職・エリア総合職女性についても、同様である。
●女性のうち「男性の方が昇格・昇進しやすい」と思う人の割合(約6割)はほぼ変化なし
2018年、2020年と比較をすると、「男性のほうが昇格・昇進しやすいと思う」と回答した人の割合は、301人以上企業の女性でわずかに減少したが、あまり変化が見られない。