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ストレスを感じるテレワーカーが増加。一般化にともなって課題が浮き彫りに【テレリモ総研調べ】

 2022.06.09

  • 働き方改革
LASSICが運営するwebメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所」が、6月7日、「テレワークにまつわるストレスに関する変化」の調査結果を公開した。テレワークを体験した9割以上の人が継続希望している一方で、テレワークの長期化・一般化におけるにストレスも顕在化していると言及した。
LASSICが運営する、Webメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」が、「テレワークにまつわるストレスに関する変化」の調査結果を公開した。

終息の見通しが立たないまま3年目を迎えたコロナ禍。緊急対応策として一気に普及したテレワークは、新たな働き方の一つとして定着しつつある。その一方で、テレワークの長期化・一般化によって新たな問題点も生まれているようだ。同調査では、テレワークにまつわるストレスについて、2020年度と2021年度のアンケート調査結果を比較し、特に変化の大きかった項目についてその理由を考察している。結果と考察は以下の通り。

■調査結果
2021年度の調査によると、テレワークを体験した人の9割以上が引き続きテレワークを希望している。企業側の動向としても、今後は全員が同時に出社することはないという前提でのオフィス縮小や、個人の座席を固定しないフリー・アドレス制の導入を進めるケースが増えている。テレワークの普及はコロナ禍と関係なく、より一層加速していくものと考えられる。
一方で、テレワークになってストレスを感じたかどうかを調査し、2020年度と2021年度の数値を比較してみたところ、以下のような結果となった。
2020年から2021年の間に「ストレスを感じている」「どちらかといえば、ストレスを感じている」と回答した人の割合は、男性は5%程度、女性は10%程度増加している。ストレスを感じる理由についても同様に比較すると、「仕事とプライベートの区別ができない」という項目では、2020年の調査では男性が53%、女性が54.6%であったものから、男女ともに5%以上回答が増加している。
場所の違いによって否応なく切り分けられるオフィスワークと違い、テレワークは仕事とプライベートの区別が曖昧になりがちだ。テレワークが始まった時点ではあった緊張感が、慣れによって曖昧になってしまったと推察できる。また、「長時間労働になっている」の項目から、男性のみではあるが、労働時間にまつわるストレスが増えていることが分かった。

■考察
テレワークにおける長時間労働は、「残業」だけに留まらない。自宅であれば、一旦仕事を終えても、すぐに再開することができる。終業時間後、夕食や家事を済ませてからまた仕事に戻る、あるいは、早起きして始業時間前から仕事を始めるといった話もよく聞かれるようになった。関連して、「時間内に収めよう」という意識が低下したことで、集中力、緊張感が削がれ、結果、こなしている作業量は変わらないのに労働時間ばかりが長くなっていく悪循環に陥っている可能性も考えられる。

そして、同じく割合が増加した「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい」という項目については、テレワークが長期化・一般化したことによる、いままで以上に見過ごせない課題と考えられる。特に、新たな職場環境で働く人や、それを受け入れる会社の先輩・上司は、これまでと異なるコミュニケーション課題に直面している。テレワークであっても、入社・退社といった人の出入りは通常通り存在する。

テレワークの多い会社では、入社してから一度も上司や同僚と顔を合わせていない、逆に、誰にも会えないまま退職を迎えたといったことも珍しくない。面識のない相手とコミュニケーションを取り、信頼関係を構築するのは、想像以上にハードルが高い。それまで対面で仕事をしていたチームでテレワークに移行するのと、最初からテレワークでスタートするのとでは、異なるノウハウが必要と言える。あらゆる会社に適応するテレワークの正解はないため、「ここが不満」、「こうして欲しい」といった要望を双方が積極的に発信し、持続可能なテレワーク体制の構築に努めることが重要となるとテレリモ総研は分析している。