マーケティング・営業戦略・広報・宣伝・クリエイティブ職専門の採用支援はマスメディアン【宣伝会議グループ】

  • HOME
  • ニュース
  • 20代の7割がコロナ禍前よりも転職を意識。一方で、スキルや経験への不安も【Sansan調べ】

20代の7割がコロナ禍前よりも転職を意識。一方で、スキルや経験への不安も【Sansan調べ】

 2022.06.09

  • 業界動向
Sansanは、5月16日から18日の間、全国の20~50代の転職経験者1000名を対象に「転職経験者のキャリア形成に関する意識調査」を行い、6月2日に調査結果を発表した。その結果、定期的にキャリアの棚卸しをしているのはわずか2割未満であることや、20代の7割がコロナ禍で以前より転職を考えるようになったと回答するなどの実態が浮き彫りになった。
Sansanは、5月16日から18日の間、全国の20~50代の転職経験者1000名を対象に「転職経験者のキャリア形成に関する意識調査」を実施し、6月2日に調査結果を発表した。

今回の調査目的は、ビジネス環境が大きく変化するなか、ビジネスパーソンのキャリア形成に関する意識を明らかにすることだ。近年、終身雇用という考えが徐々に薄らいでいる。そこで、長期化する職業人生をより豊かなものにしていくために、ビジネスパーソンが自身のキャリアを主体的に考え、継続的に学び、社内外で通用する人材へと自身の価値を高めていくことが必要だ。こうした環境下において、実際にビジネスパーソンがどのようにキャリア形成に向き合っているのかを明らかにするために本調査が行われた。

キャリアアップの一つである「転職」に焦点を当てるために転職経験者を対象に行った結果、定期的にキャリアの棚卸しをしているのはわずか2割未満であることが分かった。また、20代の7割がコロナ禍で以前より転職を考えるようになったと回答するなどの実態が浮き彫りになった。調査サマリーおよび概要は以下の通り。

■調査結果サマリー
・「定期的なキャリアの棚卸し」を実施している転職経験者は2割未満。若い世代ほど実施している傾向に。
・転職経験者の約半数は、コロナ禍で以前より転職を考えるようになっており、20代に限っては7割を超える結果に。また現職で勤め続けることを「想定していない」「わからない」と回答した人は約4割。
・転職経験者の約4割は「自分が持つスキルや経験で今後生き残っていける自信がない」と回答。「わからない」も含めると過半数に上る。
・転職先の選定が多様化。転職前は「知らなかった」企業への転職が約4割に。

■調査結果の概要
「定期的なキャリアの棚卸し」を実施しているのは2割未満。若い世代ほど実施している傾向に。
これまでのキャリアや実績を振り返り、経歴や保有するスキルなどを明文化・言語化する「キャリアの棚卸し」をしているかどうかを聞いたところ、「定期的にしている(17.1%)」と回答したのは全体の2割未満という結果となった。世代別に見ると20代から50代にかけて、世代が若くなるほど定期的にキャリアの棚卸しをしている人の割合が多いことが分かる。
次に、なぜキャリアの棚卸しをしているのかを聞いたところ、全体では「自分のスキルなどを見返すため(40.5%)」が最も多く、次いで「自分の採用市場でのニーズを客観的に図るため(39.7%)」という結果となった。
世代別での特徴として、20代は「自分の採用市場でのニーズを客観的に図るため(48.3%)」が最も多く、今の実力を測りたいという姿勢がうかがえる。30代では「キャリアプランを考える参考にするため(39.6%)」が最も多く、より現実的にキャリアプランを考えていく時期を迎えている様子が見受けられた。

転職経験者の約半数は、コロナ禍以前より転職を考えるように。現職で勤め続けることを「想定していない」「わからない」と回答した人は約4割。
コロナ禍で以前より転職を考えるようになったかを聞いたところ、「転職を考えるようになった(21.4%)」「どちらかというと転職を考えるようになった(26.6%)」の合計が約半数(48.0%)となった。また20代はその傾向が強く、「転職を考えるようになった(32.8%)」「どちらかというと転職を考えるようになった(40.0%)」の合計が72.8%と、7割を超えた。
その理由を聞いたところ、全体では「勤務先への不安・不満があったから(48.5%)」が最も多く、次いで「多様な働き方が広がってきたため(47.9%)」「自分のキャリアや働き方を見直したいため(45.4%)」という結果となった。
一方で、20代・30代で見てみると、いずれの世代も「多様な働き方が広がってきたため」が最も多く、20代では55.5%、30代では51.5%と、それぞれ過半数にのぼる。若い世代を中心に、柔軟な働き方が可能であることが、勤務先を選ぶ重要なポイントになってきていることが分かった。
また、この先も現職で勤め続けることを想定しているかどうかを聞いたところ、「想定していない(12.1%)」「どちらかというと想定していない(18.2%)」の合計が3割(30.3%)となり、「わからない(7.8%)」を合わせると約4割(38.1%)となった。終身雇用の考えが薄らぐなか、人材が流動的になっていることを示唆するような結果と言える。

転職経験者の約4割は「自分が持つスキルや経験で今後生き残っていける自信がない」と回答。
キャリア形成を目的に能動的にスキルを身につけたり、学ぶ機会をつくっているかを聞いたところ、全体の約7割(68.1%)は何らかの機会をつくっていると回答した。しかしその内訳を見てみると、「必要なときだけ作っている(27.7%)」が最も多く、「定期的に作っている(15.5%)」は2割に満たず、あまり多くないというのが現状だ。

一方、年代別では20代の約3割は「定期的に作っている(28.0%)」と回答し、「不定期に作っている(30.8%)」と回答した人を合わせると過半数(58.8%)を超え、他世代と比較して意欲的な姿勢が見受けられた。
ビジネスパーソンを取り巻く環境が著しく変化するなか、自分が持つスキルや経験で、今後生き残っていける自信があるかを聞いたところ、「自信がない(17.5%)」「どちらかというと自信がない(22.0%)」と回答した人の合計が全体の約4割(39.5%)にのぼった。「わからない(14.5%)」という消極的な回答を含むと過半数(54.0%)にもおよび、ビジネスパーソンが自身のスキルや経験に不安を抱えている様子がうかがえる。

転職先の選定が多様化。転職前は「知らなかった」企業への転職が約4割に。
最後に、直近の転職先は転職前から知っていた企業かを聞いたところ、全体では「企業名、事業内容ともに知っていた(40.7%)」と「知らなかった(40.2%)」がほぼ同じ水準の結果となった。30代以降は知らなかった企業に転職した割合が最も多く、転職活動を通じた新たな企業との出会いにより、転職を決めている様子がうかがえた。