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いま、実店舗に求められる価値とは? 「店頭での購買行動とAR」調査【ネオマーケティング調べ】

マスメディアン編集部 2020.07.28

  • 業界動向
ネオマーケティングは、「店頭での購買行動とAR」をテーマにした調査を実施した。商品、パッケージ、販促物の衛生に関する意識が高まっていること、また若い世代を中心にAR技術を使用した、外出せず、商品に触れずに買い物ができるサービスを利用する意向が高いことが明らかになった。
総合マーケティング支援を行うネオマーケティングは、「店頭での購買行動とAR」をテーマにした調査を実施した。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、テスターやサンプル品を店頭に置けなくなったように、実店舗は従来と異なる方法での店舗運営が求められている。そこで今回は、「店頭での購買行動とAR」に関する調査を行い、コロナの話題が絶えない現在、実店舗での購買行動やAR技術の活用に対する人々の考えを聴取した。
Q1.今、実店舗で商品を購入する時、それぞれの商品について商品自体の衛生は気になりますか。
※パッケージに入っている商品の場合、その商品パッケージの衛生が気になるかお答えください。(単数回答)
まず、新型コロナウイルス流行によって、今まで月1回以上の頻度で実店舗で購入していたそれぞれの商品について、商品自体の衛生が気になるか質問した。全体では、「気になる」「やや気になる」の回答の中で、「食品(パッケージなし)」が64.9%と最も高く、次いで「パソコン・デジタル機器」が60.3%、さらに「家電」が57.7%だった。「食品(パッケージなし)」はそのまま口に入れるため、衛生がより気になるようで、「食品(パッケージあり)」に大きく差をつけている。また、家の中で触れる機会の多い「パソコン・デジタル機器」「家電」「家具・インテリア」等も衛生が気になるようだ。男女別に見ると、男性は全体では5位である「靴・バッグ・小物類」が2位に入っており、女性は「本・CD・DVD」「美容・コスメ」「医薬品」が上位に入っていることから、自らの購入する頻度の高いものや、身に着けることが多いものの衛生が特に気になる様子が見受けられる。
Q2.今、実店舗で商品を購入する時、それぞれの商品について販促物の衛生は気になりますか。
※ここでの販促物とは、商品近くにおいてあるPOP、サンプル品、テスト品、テスターなどを含みます。(単数回答)
次に、新型コロナウイルス流行によって、実店舗で商品を購入するとき、それぞれの商品について販促物の衛生が気になるか質問した。全体では、「気になる」「やや気になる」の回答の中で、「パソコン・デジタル機器」が62.1%と最も高く、次いで「美容・コスメ」が60.2%、さらに「家具・インテリア」が58.6%だった。前問では全体で8位だった「美容・コスメ」が2位と上位に入っており、テスターの衛生が懸念されるためと考えられる。男女別に見ると、男性は前問の商品自体の衛生でも上位に入っていた「靴・バッグ・小物類」「パソコン・デジタル機器」のほか、外出自粛で購入の機会が増えたためか、「ゲーム・ホビー」も3位となっている。女性は「食品」が3位に入っており、買い物時の試食サンプル品等を懸念している可能性が考えられる。
Q3.普段、実店舗で購入するとき、商品のパッケージについてどの程度見ますか。 (単数回答
普段、実店舗で購入するときに商品のパッケージをどの程度見るか質問した全体では、「しっかりと見る」「やや見る」の回答の中で、「美容・コスメ」が80.3%と最も高く、次いで「食品」が79.9%、さらに「ファッション」が79.5%だった。「自分の体内に入るものや直接体に触れるものについてよくパッケージを見ていることがわかる。特に「美容・コスメ」は8割を超えているため、ブランドイメージにもかかわるパッケージが重要視されていると考えられる。
Q4.普段、実店舗で購入するとき、販促物についてどの程度見ますか。
※ここでの販促物とは、商品近くにおいてあるPOP、サンプル品、テスト品、テスターなどを含みます。(単数回答)
普段、実店舗で購入するときに販促物をどの程度見るか質問したところ、「しっかりと見る」「やや見る」の回答の中で、「パソコン・デジタル機器」が77.6%と最も高く、次いで「美容・コスメ」が75.6%、さらに「家具・インテリア」が72.4%だった。「パソコン・デジタル機器」が最もよく見られているのは、機能や他製品との比較が販促物に記載されていることが多いため、購入する製品の判断材料とするためと考えられる。また、「美容・コスメ」も高いことから、成分や肌等の人体への影響を気にする方も多いと思われる。
Q5.あなたは実店舗で商品を購入する際に、商品について情報が足りないと思うことはありますか。(単数回答)【n=1000】
商品を購入する際に情報が足りないと思うことがあると回答した方に伺います。どのような情報が足りていないと思うことがありますか。(複数回答)
実店舗で商品を購入する際商品について足りないと思う情報について質問したところ、45.9%が足りない情報が「ある」と回答し、半数近くの方が商品購入時に不足情報を感じていることがわかった。また、商品を購入する際に情報が足りないと思うことがあると答えた人に、どのような情報が足りていないと思うのか聞いたところ、全体では「使い方」が50.3%と最も高く、次いで「他の商品との違い」が45.1%、さらに「口コミ・レビュー」が30.9%だった。「他の商品との違い」「口コミ・レビュー」のように、多くの商品の中から選ぶ基準となる重要な要素が足りないと感じられているようだ。
Q6.商品を購入する際に情報が足りないと思うことがあると回答した方に伺います。そのような時、あなたはどういう行動をとりますか。(単数回答)【n=1000】
商品を購入する際に情報が足りないと思うことがあると回答した人に、どういう行動をとるのか質問したところ、全体では「その場でインターネットで調べる」が56.0%と最も高く、次いで「その場で店員に聞く」が46.6%、さらに「その場で購入しない」が41.8%だった。年代別に見ると、20代~40代の1位は「その場でインターネットで調べる」だったが、50代、60代の1位は「その場で店員に聞く」だった。
Q7.あなたは実店舗で商品を購入することに対してどのような価値を求めますか。(自由回答)【n=1000】
また、新型コロナウイルスの感染拡大を経験して、あなたが実店舗で商品を購入することに求める価値は変わりましたか。(単数回答)【n=1000】
実店舗で商品を購入することに求める価値が変わったと回答した方は、どのように変わったか具体的に教えてください。(自由回答)【n=1000】
実店舗で商品を購入することに対してどのような価値を求めるかと質問したところ、「実物を確認できる」「実際に手に取って選べる」と、五感で商品を確かめることに価値を感じる回答が多かった。

【一部抜粋】 ・類似品とすぐに比較できること ・欲しい時に行って確実に商品が買えること ・目で見て、手に取って商品の詳細を確認できること。 ・分かりやすい説明とカウンセリングの質 ・店員の商品知識

次に、新型コロナウイルスの感染拡大を経験して、実店舗で商品を購入することに求める価値は変わったかについて聞いたところ、「変わった」という回答が19.0%、「変わっていない」という回答が81.0%だった。さらに、実店舗で商品を購入することに求める価値が変わったと回答した人に、どのように変わったか聞いたところ「衛生面に配慮しているかどうか」や「製造国を確認するようになった」、「人がなるべく触れない物を購入する」等の衛生を気にしている声も挙がった。
Q8.あなたは、「AR(Augmented Reality)」についてどの程度ご存じですか。(単数回答)【n=1000】
また、あなたは、AR技術を利用したサービスや商品を利用したことがありますか。(単数回答)【n=1000】
次に、「AR(Augmented Reality)」についての認知度と利用経験を聞いたところ、ARを「詳しく説明できる」「名前と特徴を知っている程度」と回答した方は全体で16.8%だった。年代別に見ると、20代では25.5%、30代では19.0%、40代では13.0%、50代では11.0%、60代では15.5%で、20代と60代では10.0ポイントの差があった。AR技術を利用したサービスや商品を「現在利用している」「過去利用したことがある」という回答は全体で17.8%で、年代別に見ると、20代では28.5%、30代では22.5%、40代では16.0%、50代では12.0%、60代では10.0%で、20代と60代では18.5ポイントの差があり、認知度よりも差が開く結果となった。
Q9.あなたはAR技術を利用したサービスや商品について今後どのように思いますか。(単数回答)【n=1000】
AR技術を利用したサービスや商品について今後利用したいと思うかについて聞いたところ、「とても利用したい」「利用したい」という回答は、全体で29.0%だった。年代別に見ると、20代では34.0%、30代では34.5%、40代では25.0%、50代では25.5%、60代では26.0%。各年代で利用経験よりも利用意向のほうが高いため、今後、より利用が増えていくと思われる。
Q10. AR技術を利用したサービスや商品について、利用したいと回答した方に伺います。その理由として当てはまるものをお答えください。(複数回答)【n=290】
AR技術を利用したサービスや商品について、利用したいと回答した方に、その理由を質問した。全体では「便利そうだから」が59.3%と最も高く、次いで「面白そうだから」が57.2%、さらに「試してみたいから」が38.6%でした。年代別に見ると、50代~60代の「商品のより詳細な情報を知れそうだから」が20代~40代と比較すると高いため、ARによって知ることのできる情報への期待度が高いものと思われる。また、60代の方の「商品に触れなくてもよいから」が20代~50代と比較すると高いため、新型コロナウイルスへの警戒がより強いと考えられる。

同調査は2020年6月24日~2020年6月25日の2日間、20~69歳の男女1000人を対象にインターネットリサーチにより行われた。