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コロナ後も95%がオンラインイベントを継続意向。地域を越えた集客に期待【Peatix調べ】

マスメディアン編集部 2020.07.20

  • 業界動向
イベント・コミュニティのプラットフォームPeatix (ピーティックス) を運営するPeatix Inc.は、オンラインイベントに関する調査結果を公開した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、オンラインに移行したイベント主催者にリアルイベントが以前と同じように開催可能となった場合の開催方法の意向を質問したところ、「それぞれ開催」は71%、「リアルイベントをオンライン中継」は17.9%となり、オンラインイベントがひとつの文化として定着する可能性を示している。
イベント・コミュニティのプラットフォームPeatix (ピーティックス) を運営するPeatix Inc.は、オンラインイベントに関する調査結果を公開した。Peatixを利用するイベント主催者・参加者両者にアンケートを実施。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、人が集まる「イベント」の開催が難しい状況が続いているなか、主催者には、新型コロナウイルスの拡大を受けたオンラインイベントへの切り替えなどの対応や、オンラインイベントのマネタイズ状況など、参加者にはオンラインイベントへの満足度などをヒアリングした。

イベント開催データによると、リアルイベントの開催キャンセルが増加したのは2月17日頃だった。イベント主催者に与えた心理的影響として大きなもののうち、最初のきっかけは2月17日「東京マラソン」の一般枠中止発表。2月26日には、政府よりイベントの自粛要請が発表される。この段階で、公開中のイベントの35%が中止となった。

この35%は、「既にイベントページが公開されたイベント」を対象にしたもので、イベントページは公開状態のまま参加予定者個別に連絡して中止を伝えたケースも多く、また、イベント「ページ公開前」に、延期や中止を決定したイベントもあった。Peatixの昨年のイベント開催数から類推すると、実際のイベント開催キャンセル率は60~70%程度と考えられる。

2月26日の政府による発表に「この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要」という表現があり、イベント主催者は開催の延期や中止を決めかねていた状況であったことがデータから読み取れる。続く3月10日の発表では「急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」という表現とともに、「今後概ね10日間程度はこれまでの取組を継続」との要請があった。この頃から、オンラインイベントの公開数が増え始め、大きく伸びるのは4月6日の「緊急事態宣言(7都府県)」発表後。その後、オンラインイベントは増え始め、6月17日時点では約80%がオンラインイベントとなった。
Peatixのイベントは元々首都圏や近畿エリアに多い一方、オンラインイベントについては、検索やレコメンデーションなどにおいて、エリアは関係なく扱われる。その結果、地方から開催されるオンラインイベントが、多くの首都圏・近畿エリアユーザーを獲得していることがわかった。

これは、首都圏・近畿エリアのユーザーが多いPeatixの特徴が強く現れたことが大きな要因だが、地域で開催されるイベントの主催者は、首都圏や近畿エリアなどのユーザーにアピールするチャンスと言える。 一方で、全体的に同一エリアの参加者が多い傾向があるものの、地域性の強いコミュニティなどにとって、同一エリアの参加者を集めることが難しいことも示唆している。
アンケートでは、「以前に開催していたイベントは、有料・無料どちらですか?」と「これから主催する予定のオンラインイベントは、有料・無料どちらですか?」という質問への回答をクロス集計したところ、下記の結果となった。
過去に有料イベントを主催した人のうち、「オンラインイベントでも有料にする」と答えたのは54.4%と約半分でした。「無料」は12.3%と少ない一方、「どちらも」が33.3%となりました。一方、無料イベントの主催者が、オンラインで「有料」に踏み切るケースも7.9%あり、オンラインイベントでのマネタイズについて、主催者の試行錯誤が伺える。

また、イベント参加者に有料イベントの参加経験を質問したところ、参加経験があるのは65.4%となった。その理由として、「学びになる」「好きな登壇者・出演者だから」が6割を超えている。満足度について、「とても満足」「やや満足」が約9割と、オンラインであっても高い満足度であることが分かった。
今後、リアルイベントが以前と同じように開催可能となった場合の、オンラインイベントの開催意向については、「リアルイベントのみ開催」と答えたのは5.8%にとどまり、「それぞれ開催」は71%、「リアルイベントをオンライン中継」は17.9%となり、オンラインイベントがひとつの文化として定着する可能性を示している。
今回の調査は、Peatixのデータベースから抽出した2019年12月6日から2020年6月2日までに日本国内で開催されたイベントのデータ(180日分)、前年同期間のデータ、及び、2020年5月26日にPeatixユーザーにメールにて配布したアンケートを元にしている。対象イベント数は63,645件。主催者アンケートの有効回答数は455、参加者アンケートの有効回答数は1,534だった。