男性育休取得率が61.7%→77.9%に急伸、人的資本3年推移【エフペリ調べ】
マスメディアン編集部 2026.01.19
エフペリは、東京証券取引所が定める株価指数の構成企業群である「Core30」「Large70」「Mid400」(2025年10月改定前の企業群を採用)を中心とした主要企業について、有価証券報告書等の公開情報をもとに、人的資本指標の3年推移(2023〜2025)を横断的に集計・分析した。
人的資本経営への関心が高まる中、企業の「人への投資」は実際にどこまで進んでいるのか。公開情報に基づくデータから、その現在地が浮かび上がった。
人的資本経営への関心が高まる中、企業の「人への投資」は実際にどこまで進んでいるのか。公開情報に基づくデータから、その現在地が浮かび上がった。
調査サマリー
・男性育休取得率は3年で大きく上昇し、直近では平均8割に到達・女性管理職比率は10%前後で推移し、伸びは限定的
・平均年齢は42歳前後で安定
・平均勤続年数は概ね横ばいで推移
男性育休取得率は「制度」から「利用」フェーズへ
対象企業における男性育休取得率(平均)は、以下のように推移した。2023年:61.7%
2024年:71.7%
2025年:77.9%
この3年間で取得率は大きく上昇しており、男性育休は「制度として存在する段階」から「実際に利用される制度」へと移行しつつあることが読み取れる。
※男性育休取得率は、100%を超える値については100%として集計している(年度またぎ取得等による影響を除外し、比較可能性を確保するため)。
女性管理職比率は微増にとどまり、「1割の壁」
一方、女性管理職比率(平均)は、2023年:9.0%
2024年:9.8%
2025年:10.1%
と、緩やかな改善にとどまった。
男性育休取得率の急伸と比べると、管理職構成の変化は依然として限定的であり、登用・育成・評価といった組織構造に関わる課題は、中長期的な取り組みが求められる状況にある。
年齢・勤続年数は安定、人的構成は大きく変わらず
平均年齢:約42歳前後で推移平均勤続年数:大きな増減はなく、概ね横ばい(15年程度)
急激な若返りや高齢化は見られず、人的構成そのものは安定している一方、制度利用(育休)など行動面での変化が先行していることが特徴的だ。
人的資本開示は「次の段階」へ
エフペリの分析によると、「制度整備・利用促進は着実に進展している指標」「組織構造の変化を伴う指標は時間を要する」という構図が明確になった。人的資本経営は、「何を開示しているか」から「どの指標が、どの順番で変化しているか」を捉えるフェーズに入りつつあるといえる。
調査概要
対象:東京証券取引所「Core30」「Large70」「Mid400」に含まれる企業(2025年10月改定前)データソース:有価証券報告書、サステナビリティレポート等の公開情報
対象期間:2023年〜2025年(期)
主な指標:男性育休取得率、女性管理職比率、平均年齢、平均勤続年数
※指標ごとに開示企業ベースで集計
