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Z世新入社員の7割が「思い描いた職場とのギャップ」を経験。成長機会不足が課題【日本人事経営研究室調べ】

マスメディアン編集部 2025.10.09

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日本人事経営研究室が実施した調査により、Z世代社員の多くが入社後の職場環境に課題を感じていることが明らかになった。約半数が成長機会の不足を認識し、職場とのギャップや挑戦の欠如が不満につながっている。企業には、若手の成長を支援する施策が求められている。
近年、Z世代社員の「退職代行」の利用者が増え、若手社員の離職問題に注目が集まるなか、中小企業における人材確保と定着は喫緊の経営課題となっている。そこで、日本人事経営研究室は、全国の中小企業で働く18歳~29歳の一般社員100名を対象に、職場環境に関する調査を実施した。
 

調査TOPICS

・入社半年以内に退職を検討したZ世代社員は約3割
・退職検討理由の1位は「給与や待遇への不満」で48.3%。さらに「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%に。
・約7割のZ世代社員が入社後に「思い描いた職場とのギャップ」を感じていることが浮き彫りとなった。ギャップを感じた理由で最も多いのは「思い描いた業務内容と違った」(31.9%)、次いで「成長機会がなかった」(29.0%)となり業務内容への期待外れ感と成長機会の不足が若手の不満・離職意向を引き上げている。
・「会社がホワイトすぎてつまらない」と感じたZ世代社員は2割近くと一定数いることが明らかになった。理由として「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%と最多となり、Z世代社員は挑戦や成長を求める傾向。
・半数以上のZ世代社員は自分の成長の機会が十分に与えられていないと感じていることが明らかになった。「業務の幅が広がらない」、「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」、「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が上位。
 

[調査概要]

・エリア:全国
・調査対象:18歳~29歳の一般社員 100名
・調査期間:2025年8月13日~8月14日
・調査方法:インターネット調査
 

■入社半年以内に退職を検討したZ世代社員は約3割

退職検討理由の1位は「給与や待遇への不満」で48.3%。さらに「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%に。

まずZ世代社員に対し、入社半年以内に退職を検討したことはあるかを聞いたところ、29.0%の方が検討した経験があると回答した。退職を検討した理由を聞いたところ、「給与や待遇への不満」が最も多く48.3%となり、次いで「職場環境(人間関係・労働時間など)」が44.8%、「上司への不満」が41.4%となった。

さらに、「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%となり、入社して半年以内でもキャリアへの不安、仕事のやりがい不足が退職の検討理由になる場合もあることが分かった。
調査結果
調査結果

■約7割のZ世代社員が入社後に「思い描いた職場とのギャップ」を感じていることが浮き彫りに

ギャップを感じた理由で最も多いのは「思い描いた業務内容と違った」(31.9%)、次いで「成長機会がなかった」(29.0%)となり業務内容への期待外れ感と成長機会の不足が若手の不満・離職意向を引き上げている。

次にZ世代社員に対し、入社後に思い描いていた職場環境や業務とのギャップを感じたことがあるかを聞いたところ、「かなり感じたことがある」と「少し感じたことがある」を合わせると69.0%と、多くの方がギャップを感じた経験があると回答した。

ギャップを感じた理由を聞くと、「思い描いていた業務内容と違った」が最も多い31.9%となり、次いで「成長機会がなかった」が29.0%という結果となった。期待していた業務内容との乖離や、モチベーションを左右する成長機会の不足がZ世代社員の不満に繋がっていることがうかがえる。
調査結果
調査結果

■「会社がホワイトすぎてつまらない」と感じたZ世代社員は2割近くと一定数いることが明らかに

理由として「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%で最多となり、Z世代社員は挑戦や成長を求める傾向。

劣悪な労働環境を強いる「ブラック企業」という言葉が根付く中、働きやすい環境が整っており、社員の満足度が高い企業は「ホワイト企業」と呼ばれる。Z世代社員に対し、入社後にホワイト企業すぎてつまらないと感じたことがあるかを聞いたところ、「かなり感じたことがある」と「少し感じたことがある」を合わせると17.0%となった。

どのような点でホワイトすぎるかを聞いたところ、「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%で最多となり、次いで「業務があまりにも簡単でやりがいを感じられない」が35.3%という結果になった。

実はZ世代社員は経営層が思っている以上に挑戦や成長を求めている傾向にあることがうかがえる。
調査結果
調査結果

■半数以上のZ世代社員は、自分の成長の機会が十分に与えられていないと感じていることが明らかに

「業務の幅が広がらない」、「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」、「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が上位。

Z世代社員に対し、自分の成長の機会が十分に与えられていると感じているかを聞いたところ、「あまり感じない」と「まったく感じない」を合わせると58.0%と、半数以上の方が成長の機会を与えられていないと感じていることが分かった。

どのような点で成長の機会が不足しているかを聞いたところ、「業務の幅が広がらない」が39.7%で最も多く、次いで「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」と「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が同率で32.8%となった。成長機会を提供することが若手社員のモチベーション向上に繋がる可能性がある。
調査結果
調査結果
今回の調査により、多くのZ世代社員が入社直後から思い描いていた職場とのギャップを感じていること、さらに自身の成長機会の不足を感じていることが浮き彫りになった。

若手社員の早期離職を防ぐためには、本人が「成長できている」と実感できる環境を作ることが不可欠である。人事評価制度の透明化を通じて成長支援を制度として整備し、採用時の期待と入社後の現実の乖離を最小化することが重要である。

若手社員に対し、入社直後からのキャリア形成と挑戦する機会を提供することが企業に求められている。