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富士通、データドリブンな人的資本経営の実践に向けた課題や示唆をまとめたレポートを発行

マスメディアン編集部 2024.08.02

  • 人的資本
富士通は、企業価値向上につながるデータドリブンな人的資本経営を実現するため、人的資本経営に先進的に取り組む企業とともに、2022年4月からCHROラウンドテーブルを毎年実施している。第2回となる今回は、協力各社の取り組みや事例、また管理職のピープルマネジメント力と、従業員エンゲージメントおよび組織パフォーマンスの関連性を公開した。
富士通は、企業価値向上につながるデータドリブンな人的資本経営を実現するため、人的資本経営に先進的に取り組む企業とともに、2022年4月からCHROラウンドテーブルを毎年実施している。

第2回となる今回は、NTTドコモ、テルモ、三井化学、三菱UFJ銀行、リコーのCHRO(Chief Human Resource Officer)やCHO(Chief Human Capital Officer)とともに、第1回CHROラウンドテーブルで導き出された人的資本価値向上モデルの検証を行い、各社の取り組みや事例を「CHRO Roundtable Report 2024」として公開した。

富士通はオペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を利用して分析し、管理職のピープルマネジメント力と、従業員エンゲージメントおよび組織パフォーマンスの関連性を本レポートにおいて紹介する。

CHRO Roundtable Report 2024のサマリー

本レポートでは、参加企業における人的資本経営の事例を基に、人事データを使って企業価値を向上させるストーリーの構築と、各社のデータ分析から得られた新しい示唆をまとめている。

1.人的資本価値向上モデルの検証結果
第1回CHROラウンドテーブルで導き出された人的資本経営のストーリーの構築に向けて、本ラウンドテーブルでは人的資本価値向上モデルが多くの企業で汎用的に活用できるかを検証した。参加企業各社の人材戦略や施策を人的資本価値向上モデルに紐づけ、人的資本経営の実現につながる各社のストーリーを可視化し、関連性が見られた項目を紹介している。
人的資本価値向上モデルを示す図
図1 人的資本価値向上モデル
2.エンゲージメントデータを用いた相関関係の分析、因果関係の特定
本ラウンドテーブルでは、人事領域において企業の競争力に直結する経営指標として重要視されている従業員のエンゲージメントデータに特に着目した。参加企業各社のエンゲージメントスコアと人事施策・組織情報の関係や、エンゲージメントデータを用いた相関関係の分析、因果関係の特定を試みた検証を行い、そこから得られた示唆を各社の事例とともに紹介している。

富士通の事例紹介サマリー

レポート内の富士通の分析事例紹介では、ピープルマネジメントを切り口としたエンゲージメントの分析結果を掲載している。

<エンゲージメントデータの活用事例>
富士通はデータとAIを活用する「Fujitsu Uvance」のオペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を利用し、同社が年2回行う31項目の質問に対するエンゲージメントスコアを用いて、データ間の因果分析を実施した。

データ分析の結果から、ウェルビーイングの領域で、「男性は心理的報酬のスコアが高いと他の項目も高まる可能性がある」「女性はチームワークなど周囲の環境がウェルビーイングに結びつく可能性がある」ということと、マーネジャーのピープルマネジメント力の向上(※1)がエンゲージメントのさらなる向上(※2)、および組織のパフォーマンス向上につながる鍵となりうるという示唆が得られた。
因果分析結果を示す図
図2 因果分析結果

CHROラウンドテーブルについて

富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」というパーパスの実現を目指し、企業活動を推進している。この一環として、2022年からは経営層と社会課題解決に焦点を当てたCxOラウンドテーブルプロジェクトを展開し、そこから得られた成果により、社会に提言を行っている。CHROラウンドテーブルは2022年4月より毎年開催しており、Ridgelinezが実施支援を行っている。

同社は、本ラウンドテーブルにおける議論を通じて、より多くの企業が人的資本経営を実現することを目指し、毎年新たな参加企業とともに企業変革を推進していく予定である。

今後について

富士通は、今後もCHROラウンドテーブルを通じて、人事施策と企業の売り上げや利益の関連性を明確にするモデルの導出を目指す。そのために参加企業を拡充し、データ分析結果から得られた幅広い洞察や知見に基づいて、企業が経営戦略と連動した独自の人事戦略を実践できるよう、より高度な人的資本データの可視化などを支援すると、発表している。

※1:富士通では、7つのエンゲージメント項目(チームワーク、仕事の意義の理解、イニシアチブ、フィードバック、心理的報酬、個人の強みの理解、裁量性)の向上がピープルマネジメント力の向上につながると仮定している
※2:富士通では、エンゲージメントスコアは誇り、充実感、やりがい、推薦の4つのエンゲージメント項目の平均値で算出している