仕事へのエンゲージメントを高めるのは成長予感・仕事満足度・職場環境の良さ【リアセック調べ】
マスメディアン編集部 2024.07.12
- 人的資本
リアセックは、企業で働く全国4000人を対象に、企業人の仕事・能力・学びと働き方志向の相互関係について調査を実施した。また、その調査結果、分析を記した書籍『PROG白書2024 ジョブ型雇用への処方箋:企業人4000人の働き方志向・仕事能力・学び行動調査』を発行し、その一部を公開した。
本調査は、企業で働く社会人が現時点で保有するジェネリックスキル(汎用的能力/社会基礎力)の実態を捉え、それが仕事評価や満足度、そしてキャリア自律とどのように関係しあっているか、さらに働き方に関する近年の大きなトピックであるジョブ型雇用との関連を明らかにすることを目的として、実施された。
調査結果から、ジョブ型雇用は今後さらに進展し、キャリア自律が最も仕事評価の高さに影響を与えることが判明した。そして、年齢が上がるほどキャリア自律の影響は大きくなった。また、仕事エンゲージメントを高めるのは成長予感、仕事満足度、職場環境の良さ(周囲のサポートがある、目標共有、心理的安全性)の3要素で、職場環境の重要性が改めて明らかとなった。
本調査は、企業で働く社会人が現時点で保有するジェネリックスキル(汎用的能力/社会基礎力)の実態を捉え、それが仕事評価や満足度、そしてキャリア自律とどのように関係しあっているか、さらに働き方に関する近年の大きなトピックであるジョブ型雇用との関連を明らかにすることを目的として、実施された。
調査結果から、ジョブ型雇用は今後さらに進展し、キャリア自律が最も仕事評価の高さに影響を与えることが判明した。そして、年齢が上がるほどキャリア自律の影響は大きくなった。また、仕事エンゲージメントを高めるのは成長予感、仕事満足度、職場環境の良さ(周囲のサポートがある、目標共有、心理的安全性)の3要素で、職場環境の重要性が改めて明らかとなった。
調査結果のまとめ
・企業人は今の会社で仕事を通した成長を感じているが、この先も成長できるかどうかはわからないと感じている人は多く、「成長実感」と「成長予感」には大きな差がある。
・キャリア自律している人の仕事満足度が高い。
・ジョブ型志向の人に絞ってさらに分析すると、コンピテンシーが高く、仕事に意欲的に取り組んでおり、学習行動も取っているという特徴が見られた。
・リテラシーは仕事の評価との関連はないが、企業規模や職種などによっては、リテラシーの高さが仕事の評価に効くことがわかった。一方、コンピテンシーの高さは、どのような企業属性でも仕事の評価に結びつく。
・多くの人が、学んだことを仕事に役立てようとしている(学びの活用)。しかし、学んだことを他者に話そうとする(学びの共有)人はそれほど多くない。大企業、また専門職、営業職などは学びを共有しようとする傾向がある。
・仕事評価が高い社員の特性として、学習行動を取り、学びを活用しようとするだけでなく、共有しようとする。また、仕事を通した成長実感があり、職場を肯定的に捉え、仕事満足度が高い。
・複数の要素が、どのような経路をたどって仕事の評価に繋がるのか、パス解析を行ったところ、コンピテンシーの高さがキャリア自律に影響を与え、そのキャリア自律が仕事評価の高さに影響を与えることが示された。年齢が上がるほど、キャリア自律の影響は大きくなっていた。大学成績からコンピテンシーへの影響は、卒業後「遅れて」現れる。大学成績で表現される学習習慣が継続的に作用し、蓄積していくものと思われる。
・管理職の成長経験からは、責任のある役割、新規事業の担当、失敗経験などが成長を促していることがわかる。職場外学習も有効である。
・女性は男性と比較して、今の職場を「良い職場である」と思っている一方、自分が成長できる場とは思っていない(成長予感を持っていない)。
・管理職では、成長予感、キャリア自律、学習行動、コンピテンシーのすべてにおいて男女差はない。さらに、女性管理職の方が、男性管理職よりも仕事で評価されていると感じている。
・30~44歳の女性に着目すると、「子供のいる30~44歳女性では、非正規社員と正社員のリテラシー、コンピテンシーに有意差はない」。この年代には、子育てのために非正規に移行し、リテラシー・コンピテンシーの高さをあまり仕事に生かせていない女性非正規社員が多いと思われる。
調査概要
調査対象者:企業で働く社会人(以下企業人)計4000人
調査期間:2023年8月
・キャリア自律している人の仕事満足度が高い。
・ジョブ型志向の人に絞ってさらに分析すると、コンピテンシーが高く、仕事に意欲的に取り組んでおり、学習行動も取っているという特徴が見られた。
・リテラシーは仕事の評価との関連はないが、企業規模や職種などによっては、リテラシーの高さが仕事の評価に効くことがわかった。一方、コンピテンシーの高さは、どのような企業属性でも仕事の評価に結びつく。
・多くの人が、学んだことを仕事に役立てようとしている(学びの活用)。しかし、学んだことを他者に話そうとする(学びの共有)人はそれほど多くない。大企業、また専門職、営業職などは学びを共有しようとする傾向がある。
・仕事評価が高い社員の特性として、学習行動を取り、学びを活用しようとするだけでなく、共有しようとする。また、仕事を通した成長実感があり、職場を肯定的に捉え、仕事満足度が高い。
・複数の要素が、どのような経路をたどって仕事の評価に繋がるのか、パス解析を行ったところ、コンピテンシーの高さがキャリア自律に影響を与え、そのキャリア自律が仕事評価の高さに影響を与えることが示された。年齢が上がるほど、キャリア自律の影響は大きくなっていた。大学成績からコンピテンシーへの影響は、卒業後「遅れて」現れる。大学成績で表現される学習習慣が継続的に作用し、蓄積していくものと思われる。
・管理職の成長経験からは、責任のある役割、新規事業の担当、失敗経験などが成長を促していることがわかる。職場外学習も有効である。
・女性は男性と比較して、今の職場を「良い職場である」と思っている一方、自分が成長できる場とは思っていない(成長予感を持っていない)。
・管理職では、成長予感、キャリア自律、学習行動、コンピテンシーのすべてにおいて男女差はない。さらに、女性管理職の方が、男性管理職よりも仕事で評価されていると感じている。
・30~44歳の女性に着目すると、「子供のいる30~44歳女性では、非正規社員と正社員のリテラシー、コンピテンシーに有意差はない」。この年代には、子育てのために非正規に移行し、リテラシー・コンピテンシーの高さをあまり仕事に生かせていない女性非正規社員が多いと思われる。
調査概要
調査対象者:企業で働く社会人(以下企業人)計4000人
調査期間:2023年8月