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女性管理職の意識調査 メンター次第で管理職になることへのイメージはポジティブに【Mentor For調べ】

マスメディアン編集部 2024.06.14

  • 人事
Mentor Forは、管理職経験がある女性に対し、管理職経験に関するアンケートを実施。管理職になる前は「業務時間が長い」「男性の方が向いている」などマイナスイメージが多いが、実際に体験すると「面白い」「人脈が広がる」などポジティブに変化する傾向が見られた。また、管理職の半数が感じる課題である「モチベーションの維持」は、メンターの存在が打開策になると分かった。
Mentor Forは、管理職経験がある女性に対し、管理職経験に関するアンケートを実施した。

調査の結果、管理職になる前は「業務時間が長い」「男性の方が向いている」などマイナスイメージや懸念点が多く挙げられた。しかし、実際に管理職になると「面白い」「人脈が広がる」などポジティブな体験に変化する傾向が判明した。一方で、管理職になってから全体の半数が「モチベーションの維持が難しくなることがあった」と回答。その打開策として「他者との関わり」、つまり「メンターの存在」がカギになることが調査から見えてきた。

日本の多くの企業で男性中心の意識や働き方が根強く残り、女性リーダーのロールモデルが不足している中、あらたに管理職に着任しさまざまな困難に立ち向かっている女性に向けて情報を提供できないかと考えた。そこで、管理職経験のあるMentor Forの公式メンターに向けてアンケートを行い、管理職になる前となった後の心境の変化、管理職のやりがい、女性管理職の苦労と乗り越え方などについて調査した。今回は企業で係長以上の経験がある38名の回答を元に結果をまとめた。調査結果の詳細は以下の通り。

管理職のイメージと実際にギャップあり

1.管理職になる前はマイナスイメージや懸念点が回答数の過半数を占める。しかし、実際になってみるとポジティブな実感が全回答の約7割を占める結果に
管理職になる前に抱いていた「管理職」のイメージについて聞いたところ「業務時間が長い」「男性の方が向いている」などマイナスイメージや懸念点を挙げる回答が全回答の53.6%と過半数を占めた。しかし「実際に管理職になってみて感じること」について聞くと、この割合が全体の27.6%にまで減少した。対照的に「面白い」「人脈が広がる」などポジティブな実感をしているという回答が管理職になる前後で46.4%から72.4%に変化し、26%増加していることが分かった。
初めて管理職になる前に抱いていた「管理職」のイメージを示す図
実際に管理職になってみて感じることを示す図
2.特に管理職のイメージと実際のギャップが大きかったのは「プライベートとの両立」が困難か可能かについて
管理職になる前のイメージはプライベートとの両立が「困難」という回答が全体の10.6%を占めたが、実際になってみて困難という回答は全体の1.6%にまで減少。逆にプライベートとの両立が「可能」という回答は管理職になる前後で全体の0.7%から8.3%に増加した。
プライベートとの両立が困難というイメージの変化を示す図
プライベートとの両立が可能というイメージの変化を示す図
【管理職のイメージと実際について回答者のコメント(一部抜粋)】
・管理職になる前に躊躇したのは、当時の管理職の人たちが長時間労働で家庭両立が難しいと思ったこと、楽しそうに働いている管理職が少なく魅力的にみえなかったことからです。一方で、管理職は裁量があるので、仕事の進め方やスタイルを変えるのも自分次第。
・私自身は特に苦労と感じなかったのが正直なところ。ただ、多くの管理職女性を見てきて、自分で思う理想の管理職みたいなイメージにとらわれて苦しんでいる様に思う。そのイメージ故に、いろんなキャリアの悩み、家庭と仕事とのバランスの苦労などをしている様に思う。

管理職のイメージと実際について

1.管理職になってから、全体の半数が「モチベーションの維持が難しくなることがあった」と回答
「管理職になってから、モチベーションの維持が難しくなる時期はありましたか?」という質問に対しては半数が「はい」と回答した。管理職になってみると着任前のイメージよりはポジティブな実体験が多い一方で、モチベーションの維持が難しくなる時期が訪れる可能性は高いことが分かった。
【モチベーションの維持が難しくなった理由(一部抜粋)】
・組織の成果が上がらないとき、数字のプレッシャーに押しつぶされそうになったため。
・相談相手や同志と感じる人がおらず、孤独を感じたから。女性管理職ということで大変目立つため、必要以上にプレッシャーを感じたから。
・自分で考えても行き詰まったため上司に相談したときに、全くアドバイスをもらえることもなく、管理職だから自分で考えろと突き放されたとき。
2.モチベーション維持が難しくなったときは、アドバイスをもらう、ロールモデル・パーツモデルとなる人を見つけるなど「他者との関わり」=「メンター」の存在がカギ
管理職になるにあたり「苦労したことと、それをどう乗り越えたか」について記述回答を読み解くと、悩んだときにアドバイスをもらうこと、ロールモデル・パーツモデルを見つけること、相談相手をもつことなど「他者との関わり」がモチベーション維持・前進にポイントになることが分かった。キャリアの悩みに伴走する「メンター」が女性管理職の活躍のカギになることが見えてきた。

【「女性」が管理職になるにあたり、苦労したことと、それをどう乗り越えたか(一部抜粋)】
・周りの見る目、周りを見る目が変わり、どう変化させているか戸惑った。同性の上司に相談しアドバイスを得て、自分の考え方の軸を決めてからは迷わなくなった。
・自分が管理職になってよいのか、なぜ自分が選ばれたのかわからず自信が持てなかったが、その当時の上司(アメリカ人女性)から「あなたは能力があり選ばれたのだから、自信をもちなさい」と言われ、自信を持って部下を指導することができるようになった。
・同姓、同環境(子育て両立など)のロールモデル、パーツモデルを見つけられるとよいと思います。気軽に相談できる相手(上司/同僚/異性含む)を見つけられると、話すだけで楽になることもあると思います。

調査概要
タイトル:管理職経験に関するアンケート
調査期間:5月1日~8日
調査方法:Webアンケート
サンプル数:38
調査主体:Mentor For
調査対象:Mentor For公式メンター(※)のうち、以下に当てはまる人
・課長・あるいは課長相当の役職以上で管理職経験がある
・管理職に就いていた間に、部下の育成に関わっていた
・管理職に就いていた時期が1年以上の方

※公式メンターは89.5%が女性。また、86.8%が従業員規模101名以上の会社に勤務し、経験した最終役職「経営・役員・本部長・部長」以上が71.1%、11名以上の育成を行った人が57.9%