2023年度新入社員のエンゲージメント 職務や職場への愛着が高い一方、会社への愛着には課題あり【HR総研調べ】
マスメディアン編集部 2024.05.10
- 新卒採用
HR総研は、2023年度新入社員に「エンゲージメント合同調査」を実施。本調査の全体傾向について分析・考察した結果のエッセンスをまとめたレポートを一部抜粋して公表した。
本調査は、2023年度新入社員が就業して1年が経過したタイミングで、どのようなエンゲージメント状態にあるのかを可視化し、今後の新人研修・育成計画・採用活動に役立てることを目的としている。
調査結果のサマリーと、レポートの抜粋は以下の通り。
本調査は、2023年度新入社員が就業して1年が経過したタイミングで、どのようなエンゲージメント状態にあるのかを可視化し、今後の新人研修・育成計画・採用活動に役立てることを目的としている。
調査結果のサマリーと、レポートの抜粋は以下の通り。
調査結果サマリー
・最も高い規定要因は「信頼・互恵」、職場での信頼関係の構築ができている傾向
・全体的に「組織エンゲージメント」が比較的低く、メーカーの「職場エンゲージメント」が顕著に高い
・会社への「満足度」が高い一方、「残留意図」の低さに早期離職の懸念もあり
・組織エンゲージメントレベルが高いほど「会社支援」、「仕事の重要性」の評価が高い傾向
・全体的に「組織エンゲージメント」が比較的低く、メーカーの「職場エンゲージメント」が顕著に高い
・会社への「満足度」が高い一方、「残留意図」の低さに早期離職の懸念もあり
・組織エンゲージメントレベルが高いほど「会社支援」、「仕事の重要性」の評価が高い傾向
最も高い規定要因は「信頼・互恵」、職場での信頼関係の構築ができている傾向
エンゲージメントレベルに影響を与えうる9つの「規定要因」について、5段階評価の平均値を見てみる。なお、規定要因は、主に従業員体験の項目で構成されている。
本調査に参加した新入社員全員の平均値を見ると、9つの項目全てにおいてレベル3~4の間にあることが分かる。その中で、最も高い値となっているのが「信頼・互恵」で3.80、逆に最も低い値となっているのが「処遇」で3.34である。入社して1年間で、職場の先輩や上司、同期社員との信頼関係を構築できていると感じる新入社員が多い傾向が窺える。
一方、入社1年目では査定のつかない企業も多い背景からか、自身の働きぶりに対して処遇が見合っていると感じない新入社員も少なくない傾向が見られる。
本調査に参加した新入社員全員の平均値を見ると、9つの項目全てにおいてレベル3~4の間にあることが分かる。その中で、最も高い値となっているのが「信頼・互恵」で3.80、逆に最も低い値となっているのが「処遇」で3.34である。入社して1年間で、職場の先輩や上司、同期社員との信頼関係を構築できていると感じる新入社員が多い傾向が窺える。
一方、入社1年目では査定のつかない企業も多い背景からか、自身の働きぶりに対して処遇が見合っていると感じない新入社員も少なくない傾向が見られる。

全体的に「組織エンゲージメント」が比較的低く、メーカーの「職場エンゲージメント」が顕著に高い
「エンゲージメント」3項目について5段階評価の平均値を確認する。
なお、エンゲージメントには、主に自身の仕事に対する愛着や熱意などを示す「職務エンゲージメント」、実際に仕事で関わる頻度の高い職場環境に対する愛着や貢献意識などを示す「職場エンゲージメント」、会社全体に対する愛着や貢献意識などを示す「組織エンゲージメント」の3項目がある。前述した規定要因の状態が、エンゲージメントの向上にどのように影響しているかを分析で把握し、エンゲージメント向上に効果的なポイントを抽出することができる。
全体の平均値では、「職務エンゲージメント」と「職場エンゲージメント」がともに3.50で、「組織エンゲージメント」は3.27と他2項目より0.23低い状態となっている。自身が担当している職務や日頃関わりの多い職場メンバーへの愛着は高いものの、会社全体への愛着はあまり強く醸成されていないことが窺える。
なお、エンゲージメントには、主に自身の仕事に対する愛着や熱意などを示す「職務エンゲージメント」、実際に仕事で関わる頻度の高い職場環境に対する愛着や貢献意識などを示す「職場エンゲージメント」、会社全体に対する愛着や貢献意識などを示す「組織エンゲージメント」の3項目がある。前述した規定要因の状態が、エンゲージメントの向上にどのように影響しているかを分析で把握し、エンゲージメント向上に効果的なポイントを抽出することができる。
全体の平均値では、「職務エンゲージメント」と「職場エンゲージメント」がともに3.50で、「組織エンゲージメント」は3.27と他2項目より0.23低い状態となっている。自身が担当している職務や日頃関わりの多い職場メンバーへの愛着は高いものの、会社全体への愛着はあまり強く醸成されていないことが窺える。

調査概要
【HR総研】「2023年度新入社員のエンゲージメント合同調査」
調査主体:HR総研(ProFuture)
調査期間:2月20日~3月15日
調査方法:「エンゲージメントコンパス(※)」を活用
調査対象:参加企業33社に2023年4月に新卒入社した社員
有効回答:626件
※HRプロが提供するエンゲージメントサーベイ。国内エンゲージメント研究の第一人者である学習院大学の守島基博教授が監修。「9つの規定要因(原因)」「エンゲージメント(現在の状態)」「6つの結果変数(行動・成果)」を分析し、改善ポイントを提示する。