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管理職を期待されていると感じる非管理職は20%【ビジネスコーチ調べ】

マスメディアン編集部 2024.02.02

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ビジネスコーチは、全国の従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の非管理職500人および、管理職500人を対象に、「昇進・昇格」に対するポジションおよび役職別の意識の差について調査した。「経営陣から管理職になることを期待されている」と回答した非管理職はわずか20%に留まった。
ビジネスコーチは、全国の従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の非管理職500人および、管理職500人を対象に、「昇進・昇格」に対するポジションおよび役職別の意識の差について調査した。

■非管理職にキャリアアップ・昇進の意向や、経営陣からの期待について聞いたところ、「経営陣から管理職になることを期待されている」と回答した人は、20.4%という結果に
・非管理職を役職別に見ると、役職なしは16.6%、主任は25.6%、係長は29.3%であった
・近年、人的資本経営の観点から個の強みや能力にフォーカスした人材育成にシフトしつつあるなかで、上司から部下に対して「期待を伝える」ことが推奨されている。しかしながらこの結果を見る限り、正しく期待していることが伝わっていない、もしくはそもそも伝えられていないといったことが起きている可能性がある
・内閣府が実施した日本の若者意識の調査より、諸外国の若者と比べて日本は自己肯定感が低く、その要因に「自分は役に立たない」と感じる自己有用感の低さが関わっていることが明らかになっている。この自己肯定感の低さが改善されぬまま歳を重ねた場合、部下が期待を素直に受け取れる土台作りや、上司のコミュニケーションの取り方を見直していく必要性が伺える(内閣府「令和元年版 子供・若者白書(概要版) 特集1 日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~」より)

■「経営陣(社長・役員など)から社長になることを期待されている」と回答した非管理職は5.2%、管理職は12.8%
・非管理職に比べ、上層部と関わる機会がより増える管理職を役職別に見ると、「社長になることを期待されている」と答えたのは、課長8.0%、部長26.9%、本部長45.1%となり、課長と部長の差および部長と本部長の差はそれぞれ20%ほどあった

■「社長志向(社長になりたいと考える気持ち)を高めること」について、非管理職の1位は「報酬やインセンティブ(26.6%)に対し、管理職の1位は「仕事のやりがい・達成感(31.0%)」
非管理職
管理職
・非管理職を役職別に見た場合の1位は、役職なし・主任・係長ともに「報酬やインセンティブ(順に25.2%・30.5%・28.3%)」25.2%・30.5%・28.3%)」
・2位は、役職なしおよび係長「仕事のやりがい・達成感(順に20.9%・19.6%)」、主任「自社の成長の可能性(24.4%)」。3位は、役職なし「自社の成長の可能性(19.6%)」、主任「会社からの評価や期待(23.2%)」、係長「自身の成長の可能性・会社からの評価や期待(16.3%)」
・管理職を役職別に見た場合の1位は、課長「仕事のやりがい・達成感(30.5%)」、部長および本部長「報酬やインセンティブ(順に46.2%・35.3%)」
・2位は、課長「報酬やインセンティブ(27.9%)」、部長および本部長「仕事のやりがい・達成感(順に42.3%・29.4%)」。3位は、課長「会社やメンバーとの信頼関係(25.1%)」、部長「自社の成長の可能性(30.8%)」、本部長「会社からの評価や期待(25.5%)」
・より社長に近い管理職になると、お金などの報酬・インセンティブに加え、仕事に対して「やりがい・達成感」をより求めるようになることがこの結果から見える

■「管理職志向(管理職になりたいと考える気持ち)を高めること」について、非管理職の回答1位は「報酬やインセンティブ(36.8%)」
・「社長志向を高めること」と同様に、管理職志向の方でも1位は「報酬やインセンティブ」が気持ちを高める要因の1位となった
・「特になし」という回答を除くと、非管理職を役職別に見た場合の1位は、役職なし「仕事のやりがい・達成感(35.3%)、主任および係長「報酬やインセンティブ(順に37.8%・45.7%)」
・2位は、役職なし「報酬やインセンティブ(34.0%)、主任「会社やメンバーとの信頼関係(32.9%)、係長「会社からの評価や期待(35.9%)」。3位は、役職なし「会社やメンバーとの信頼関係(24.5%)」、主任および係長「仕事のやりがい・達成感(順に28.0%・32.6%)」

■非管理職および管理職に、職場にロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいるかを聞いたところ、「あてはまる(いる)」と回答した非管理職は30.0%、管理職は37.2%
・非管理職を役職別に見た場合、「あてはまる(いる)」と回答した方は、役職なし(29.1%)、主任(34.1%)、係長(29.3%)となった
・管理職を役職別に見た場合は、課長(36.4%)、部長(42.3%)、本部長(41.2%)となった

■社内の企業風土について、「キャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が社内に多い」と考える人は、非管理職/管理職ともに30%台
・本結果より、非管理職と管理職であまり差はないことが分かった
・役職別に見た場合、係長のみ「あてはまる(いる)」と回答した人が42.4%と、40%台に乗り、他役職より高い数値となった
・キャリアアップ志向の人が多い企業風土に変えていくためには、報酬と昇進の透明性の確保を始め、キャリア支援プログラムの実施や、上司・先輩社員との対話によるキャリアビジョンの具体化などさまざまな手法がある。その中で各企業は、今の状況や会社が抱える課題に対して適切な手段を取ることが重要だと同社は考える

■管理職に対するイメージについて、非管理職に多かった回答は「大変」「しんどい」「めんどくさい」。社長に対するイメージは、役職関係なくポジティブな回答が多数
・全体を通してネガティブな回答が多く見られたが、一方で、主任からは「仕事ができる」「頼りになる」といった管理職に対するポジティブな意見が、役職なしや係長より比較的多く見られた

■また、社長のイメージについては管理職に対するイメージに比べ、役職関係なく「尊敬」「優しい」「統率力がある」といったポジティブな回答が比較的多く見られた
・「管理職に対するイメージ」では出てこなかった「雲の上」「遠い存在」「神」といった回答から、社長に対してはリアルな印象(実際に行動を共にすることで得た印象)が持ちにくい、という可能性があるが、それでも社長との接点がより多いと考えられる上層部からもポジティブな回答が複数出ていた
・一方で、「現場を知らない」「偉そう」といった声も役職関係なく複数出ていた

■「社長」に就くとした場合の年収について、各役職3500万円以上を希望。部長においては希望年収6000万円超
非管理職
管理職
「課長職」の希望年収、「部長職」の希望年収については下記の通り。
【課長職】回答者内訳:非管理職
【部長職】回答者内訳:非管理職、管理職(課長)
・「課長」に就くとした場合の希望年収は、役職なし/主任/係長で大きな差はなく、「1000万円前後(平均値)」という結果となった
・「部長」に就くとした場合の希望年収も役職による大きな差はなく、「1500万円前後(平均値)」であった
・「社長」に就くとした場合の希望年収について役職別の希望を見ると、本部長の希望年収平均「5843万円」を、部長の希望年収平均「6250万円」が上回る結果となった
・日本の行政機関のひとつである人事院の調査によると、500人以上の企業規模の社長の平均年収は「4622.1万円」であり、管理職が「社長職」に求める年収と大きな差はないことが分かった(人事院「民間企業における役員報酬(給与)調査(2020年)」より)

調査概要
調査タイトル:昇進・昇格に関する社員意識調査(ポジション・役職別版)
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする、従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の非管理職(役職なし326人・主任82人・係長92人)500人および、管理職(課長423人・部長26人・本部長51人)500人(全回答者)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年5月29日~6月4日
有効回答数:1000サンプル
実施機関:ネットエイジア