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派遣で解決! クリエイティブ現場の人手不足問題─クリエイター派遣活用事例

マスメディアン編集部 2024.04.17

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派遣で解決! クリエイティブ現場の人手不足問題─クリエイター派遣活用事例
クリエイティブ人材の派遣成功事例や、派遣のメリットを、マスメディアンのコンサルタント・荒川がご紹介します。

派遣市場の現状

2024年4月現在、採用市場は活況が続いています。

日銀の短観で発表される「雇用人員判断D.I」は、雇用人員の過不足に関して「過剰」と回答した企業の割合から「不足」の割合を引いた指標で、人手不足感が強いほどマイナスの値が大きくなります。新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けた2020年3月以降に0に近づいた後、企業活動の再開に伴い、次第に「不足」感が強まっています。2024年3月に発表された最新版では、「最近」については-36、「先行き」については-39で、今後、さらに人手不足が強まるという企業の予測が読み取れます(*1)。
2014年3月から2024年3月までの雇用人員判断D.Iの推移
全業種・全規模合計の「最近」の雇用判断人員D.I.(日本銀行「全国企業短期経済観測調査」より編集部作成)
クリエイティブ職種の採用は引き続き活発です。マスメディアンでご依頼を受けている同職種の求人数について、2023年度は2022年度と比較し、約1.3倍に増加しました。業務量の増加に伴う募集や働き方改革のためのワークシェアリングが目的の募集も増加しており、その一環として、人材派遣のニーズも高まっています。

マスメディアンでの派遣成功事例

人手不足で困っている広告関連企業のなかから、派遣を受け入れることでうまく解消した事例をご紹介します。

【1】100名規模の総合制作会社
募集職種
グラフィックデザイナー
募集背景
販促ツールの制作業務が増加しており、即戦力人材を急ぎ採用するため、派遣の募集を開始。正社員での募集も並行して行っていましたが、思うように採用が進んでおらず、募集の間口を広げる目的もありました。
成功要因
派遣就業が決まったのは、販促ツールのデザイン経験が豊富な50代のベテランデザイナー。正社員採用は、チームのバランスなどから総合的に判断する必要がありますが、派遣の採用では経験・スキルのみが選考要素となるため、スピーディーに派遣就業が決定しました。

【2】広告制作会社
募集職種

化粧品メーカー担当のグラフィックデザイナー
募集背景
販促ツールの案件受注増加に伴い、増員での募集。正社員の採用も検討しましたが、スピーディーに採用するため、制作部門の予算で決裁できる派遣での募集を開始しました。
成功要因
派遣就業が決定したのは、女性向け商材でのアートディレクター経験もあるデザイナー。決定のポイントは、「週3~4日の時短勤務、リモートワーク可能」と求人票に明記していたこと。育児との両立のために柔軟な働き方を希望していた派遣就業決定者と、即戦力の人材を求める企業との、双方にとって望ましいマッチングとなりました。

【3】大手食品メーカー
募集職種

パッケージデザイナー
募集背景
正社員の中途採用は、全職種一律で高い選考基準が設定されており、クリエイティブ職種ではクリエイティブディレクター・アートディレクタークラスの経験が求められる同社。デザイン実務を担当する即戦力人材を求め、デザイナーを派遣社員で募集していました。
成功要因
派遣就業が決まったのは、食品のパッケージデザインの経験を持つデザイナーでした。その方は「家族の介護のため、18時退勤」を希望していたため、経験を活かしながら残業なしで就業できる同社の派遣条件とマッチしていました。長期就業を予定しており、現在も契約更新が続いています。

【4】外資系ブランド案件に強みを持つ広告会社
募集職種

コピーライター
募集背景
メインクライアントの案件が増加傾向にあり、迅速に即戦力を採用するため、派遣社員を募集。
成功要因
決定したのは、50代のベテランコピーライター。実務経験30年超のコピーライティングスキルが評価され、派遣就業が決定しました。入社後は、高い業務パフォーマンスだけでなく柔和なお人柄とコミュニケーション力で活躍。スキルマッチに加えて、カルチャーフィットもしていたことから、派遣就業開始から5カ月後に、正社員としての登用が決定しました。
 

事例からわかる派遣受け入れのメリット

【1】現場決裁で受け入れを決定できる
派遣の費用は制作部門が管轄する予算(外注費)として扱えるため、人事決裁ではなく現場決裁で受け入れを決定できる企業が多いです。そのため、スキルある人材と短期間でマッチングすることができています。

【2】週2~4日勤務や時短勤務など働き方を柔軟にすることで、即戦力人材とマッチングできる
フリーランスや育児、介護などの事情から、柔軟な働き方を希望するクリエイターは多くいます。そのような人材を採用したくても、すぐに就業規則を変更し「正社員で時短可能・副業可能」などとするのは、短期間では難しいものです。派遣社員であれば、雇用主は派遣元(マスメディアンのような人材派遣会社)になるため、例外的な対応が可能です。また、人材不足による売り手市場のなかでも、いまだに柔軟な働き方ができる求人は少ないため、そのような働き方を希望する優秀なクリエイターは、就業先探しに苦労していることが多いです。
 

派遣社員の受け入れを検討するべきタイミング

【1】中途採用に困っているとき
上記で見てきた事例のように、正社員と派遣の求人を並行して募集する企業も少なくありません。派遣の場合、働き方を柔軟にすることで、スキルのある即戦力人材を短期間で見つけることができます。

【2】任せたい業務領域が限定的なとき
求職者ができること、企業が任せたいことの両方が具体的な状態での就業となるため、その業務にベストマッチの人材を探せます。

【3】業務過多になっているが、もう一人採用するほどの業務量はないとき
一人分の業務量がないときでも、業務をお任せできるのが派遣のメリットです。ワークシェアリングとして、時短または週2~4日で勤務する派遣社員の受け入れを検討しましょう。そういった働き方を希望する求職者は、派遣での仕事を探している場合が多いです。

【4】求職者が正社員就業に不安を抱えている場合
上記の例のように、クリエイティブ業務からしばらく離れていた人やフルタイム勤務の経験がない人など、採用候補者が正社員での就業に不安を感じている場合、双方のためのトライアル期間として派遣就業が検討できます。紹介予定派遣(派遣先での6カ月以内の直接雇用への切り替えを前提として派遣社員を受け入れる仕組み)も選択肢となります。

また、ある制作会社では、グループ会社の規定上、中途での正社員採用ができませんでした。そこで紹介予定派遣でスキルのある方を受け入れ、社員登用へとつながった……という事例もあります。
 

初めて派遣を検討している皆さまへ

初めての派遣を検討している担当者さまから、私たちが最も頻繁にいただくご相談は、「そもそも派遣社員と正社員の違いはなにか?」「給与の計算や支払いはどのような形になるのか?」といった制度についての疑問です。また、「このようなスキルの人材はいるか?」「1日6時間・週3日で働いてほしいが、そのような条件を希望する求職者はいるか?」といった相談もよくお受けします。

マスメディアンの人材派遣サービスの強みは、独自のご登録者層です。口コミや宣伝会議の広告を見て登録する方が多いため、スキルのあるクリエイターが集まっています。広告制作会社やWeb制作会社で勤めていた経験があり、育児や介護などの都合や、フリーランスと並行する副業として、柔軟な働き方を希望する方も多くいます。そのため、時短・週3~4日などの要望にフレキシブルに対応できます。さらに、業界専門のコンサルタントが求職者との面談と求人情報のヒアリングを行うため、深いスキル理解・業務理解が可能です。面接選考ができない派遣でも、ミスマッチを防ぐことができます。

どんな疑問でも、まずはお気軽にご相談ください。

*1:日本銀行「第200回 全国企業短期経済観測調査」(https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2403.pdf)
【執筆者プロフィール】
荒川 直哉(あらかわ なおや)

荒川 直哉(あらかわ なおや)
株式会社マスメディアン キャリアコンサルティング部 部長
国家資格キャリアコンサルタント

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。年間600名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社のマーケティング・クリエイティブ部門や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。「転職を検討している人材」と「採用企業」の両方の動向を把握しているエキスパート。転職者の親身になるがモットー。

マスメディアンでは、新卒採用・中途採用、そしてプロフェッショナル人材派遣で、広告業界やクリエイティブ・マーケティング人材の採用に関するさまざまなご相談に応えてきました。

ご支援の事例はこちら:
「スキルのある派遣社員を探している」、「初めてデザイナーを新卒採用するので、選考時に何を確認すればよいのかわからない」 「専任の広報担当のポジションをつくりたいが、どのような経験の方がマッチするのか知りたい」 「面接方法へのアドバイスがほしい」 など、お悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。
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