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採用の極意【インハウスクリエイティブ編】

 2021.03.03

  • 採用ノウハウ
採用の極意【インハウスクリエイティブ編】
「初めてデザイナーを採用したいけど、どのようなデザイナーを採用すればよいのかわからない」「デザイナーを採用したが、ミスマッチで短期退職となってしまった。どうすれば防げたのだろう」……。そんな悩みにマスメディアンのコンサルタント・倉本がお答えします。クリエイターの採用を成功に導くためのポイントを解説します。

「デザインを内製化する」って、実際どういうこと?

マーケティングやクリエイティブを専門とする社員を採用する会社が増加している理由は、大きく分けて2つあります。

【1】企業のブランドや価値観を表現するため
あらゆる分野でのコモディティ化が進み、また情報があふれる世の中においては、マーケティングやクリエイティブは単に商品を売るための活動ではなく、商品そのものの価値に代わるコア・コンピタンス(優位性)となり得えるポテンシャルを秘めています。地球環境を配慮した「エシカル消費」への注目や、企業のSDGs(持続可能な開発目標)への関心の高まりも、この流れのなかにあります。そのため、企業の理念やブランドの世界観を「自分ごと」として捉えて理解し、表現できる社内クリエイターが必要であると考える企業が増えています。

【2】制作のコストダウンやスピードアップ
これまで外注先に支払っていた莫大な制作費を社員クリエイターが制作することでコストダウンを図る企業、社内からの急な制作依頼にも柔軟に対応できるように社内体制を整えるためにクリエイターを社員化する企業、売り上げなどの社内データをもとに制作物を日々改善するためにクリエイターを採用する企業も増えています。

このように、クリエイターを社員化する目的も会社によって全く違います。初めてクリエイターを採用するにあたっては、まず採用の目的を明確にし、社内での合意をつくりましょう。採用成功するためには、任せたい業務と、候補者の経験・スキル・志向が一致していることが不可欠です。社内と、また候補者とコミュニケーションを取り、ギャップがないかを注意深く見極めましょう。

採用成功のポイント

企業の魅力を感じてもらいながら、入社後のギャップを防ぐためのポイントをご紹介します。

【1】任せたい仕事内容は明確にしましょう
これまでにない新しい職域で社員を採用する際には、会社のトップと、関係部門のトップが採用の意義を理解し、そのポジションの役割を社内に周知する必要があります。「自社ブランドのリブランディングを任せたい」「営業部がクライアントに持っていく提案資料をきれいにつくってほしい」「新しく立ち上げるWebメディアのディレクションをしてほしい」……など、できる限り具体的に定めましょう。

【2】「採用市場」ではなく、目の前の候補者を大切に
「売り手市場」「買い手市場」という言葉がありますが、採用は一期一会。また、デジタル人材は採用市場の傾向によらず、採用したい企業が多い職域です。他候補者との比較ではなく、「この候補者が入社したら、どのような新しい価値が生まれるか?」を基準に採用するか・しないかを検討しましょう。

【3】 お互いに入社後のイメージができるまで、とことん話し合いましょう
受託制作側(広告会社や制作会社)から事業会社(広告クリエイティブの受託制作以外の事業を行う企業)へ転職すると、クリエイティブ職種の働き方や役割は大きく変わります。受託制作側では、「広告をつくること」が事業ドメインのため、クリエイターは会社の中心的な立ち位置にいます。一方、事業会社では、自社サービス・商品の売り上げに直結する部門が会社の中心になり、クリエイターは事業ドメインをサポートする立場に変わります。場合によっては、広告をつくる「クリエイター」から、広告が広告主の意図通りに制作されるよう調整業務を行う「プロデューサー」に近い働き方になることもあります。

また、事業会社では、制作物が会社の売り上げにどうつながるのかを常に問われます。クリエイターの志向によっては、会社の方針や求められる業務内容に沿った制作が難しい場合もあります。選考を通して自社が「何をしてほしいのか」を伝えるとともに、候補者が「何がしたいのか」を聞き出し、相互理解を深めましょう。

【4】迷ったら、専門家への相談も
個々のクリエイターの資質や得意領域を正確に見定めるには、プロの目を通すのが一番です。判断に悩んでしまった際に相談できるクリエイターや採用コンサルタントが社内外にいると、よいアドバイスをもらえるでしょう。相談役を確保しておくのも、採用成功への手段のひとつです。

書類選考、どこを見る?

【1】ポートフォリオ(作品集)はキャプションまで読み込みましょう
クリエイターは専門職です。そのため、応募の段階で、履歴書と職務経歴書とともに、これまで担当した作品(制作物)をまとめたポートフォリオを提出してもらいます。初めてポートフォリオを見る際には、わからない内容があって当然です。疑問点や不明点は面接で質問して確認しましょう。また、社内にデザイナーやクリエイティブに知見のある社員がいる場合は、目を通してもらうのもよいでしょう。
ポートフォリオの例
ポートフォリオ(例)
キャプションもチェックしましょう。キャプションとは作品や制作の過程の説明書きのことです。それを読めば、ビジネスパーソンとしての視点を持っているかもわかります。例えば、「クライアントの課題→課題解決のためのアイデア→それを作品に落とし込んだ方法」という記載があれば、自社でも同じように課題解決志向で制作をしてくれるだろう、と期待ができます。

【2】 広告業界経験者の転職回数は3~5社で普通です
広告業界では、スキルアップのための転職が通例化しています。会社ごとに「Web制作が得意」「マス広告が得意」「ダイレクトマーケティングが得意」などさまざまな得意分野があり、その領域をやりきったと思えたら、新しい挑戦をするために転職をするのが当たり前だからです。経験社数ではなく、転職した理由や、転職して得られたスキル・経験を面接で聞いて判断しましょう。

面接、ここに注意しよう!

【1】まずは自社を説明しましょう
採用成功の一番のポイントは、相互理解です。畑違いの会社のビジネスモデルは、思っている以上にイメージがつきにくいもの。面接では、自社を説明する時間もつくり、企業理解を深めてもらいましょう。会社説明のスライドをつくるのもおすすめです。

【2】採用意図をしっかりと伝えましょう
どれほどすぐれた人材を採用できても、任せる業務内容と、本人のスキルや志向が食い違えば、短期離職につながってしまいます。「ブランドの価値観を伝える」「セミナーに集客する」「セール情報を発信する」……など、クリエイティブの目的は多岐にわたります。任せたい業務内容は詳しく伝えましょう。そうすることで、候補者から業務に活かせるスキルや経験を聞き出せます。候補者が採用の目的を理解し、共感できるかどうか、またその課題解決にどのように貢献できるかを確認しましょう。

【3】ポートフォリオをプレゼンする時間を取りましょう
自己紹介や経歴の説明と併せて、ポートフォリオを説明するプレゼンテーションの時間も設けましょう。制作の経緯や過程は、でき栄えと同じくらい大切です。また、広告制作には大人数が関わるため、候補者が担当した範囲を見極める必要があります。「この作品のコンセプトを教えてください」「この作品はどのような手順で制作したのですか?」「この作品で関わったところはどこですか?」などと質問をしてみるのも効果的です。

【4】候補者が話しやすい環境をつくりましょう
候補者が話しやすい環境をつくることも、スキルや経験の見極めに役立ちます。例えば、対面での面接の場合、面接官と候補者の座る位置が離れすぎないようにしましょう。感染症対策など必要な対策はとりつつ、一つのポートフォリオを一緒に見ながら話せる距離感が理想です。

内定後から入社直前、どこに気をつける?

【1】一度は訪問してもらうことをおすすめします
コロナ感染症対策としてオンライン面接を取り入れている会社が多いです。しかし、転職希望者は、これから働く会社を一度は足を運び、社風や社員のことを知りたいと思っているものです。内定を通知する際に、感染症対策は万全にした上で、条件提示面談やオフィスツアーも同時に実施するとよいでしょう。

【2】現場社員による面談を実施しましょう
一緒に働く予定の社員と話す機会をつくることをおすすめします。「働くイメージが具体的になった」と感じる候補者も多く、内定承諾の判断材料になることはもちろんですが、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

【3】内定承諾後のフォローアップも大切です
優秀な人材ほど現職からの引き留めに遭いやすく、また他の企業から内定をもらうケースも多くなります。退職交渉の進捗を確認する、簡単な面談を実施する、社内報を送るなど、コミュニケーションを取り続けるよう心がけましょう。

まとめ

●採用の目的をしっかりと社内で練り、候補者にも伝えましょう。
●選考の際には、候補者の志向やスキル・経験とともに、自社の事業内容や任せたい業務についての理解・共感があるかどうかも見極めましょう。
【執筆者プロフィール】
倉本 篤(くらもと あつし)

倉本篤(くらもと あつし)
株式会社マスメディアン 取締役
国家資格キャリアコンサルタント

営業責任者として、企業のクリエイティブ部門や宣伝・広報部門、大手広告会社、外資系広告会社、制作会社などさまざまなタイプの採用コンサルティングを行いつつ、部下の指揮・育成、経営戦略の立案などの業務を行う。同時に、キャリアコンサルタントとして、マーケター・クリエイターのキャリアアップも支援している。

マスメディアンでは、クリエイティブ・マーケティングをはじめプロフェッショナル人材採用に関するさまざまなご相談に応えてきました。

ご支援の事例はこちら:採用成功事例

「初めてデザイナーを採用するので、選考時に何を確認すればよいのかわからない」 「専任の広報担当のポジションをつくりたいが、どのような経験の方がマッチするのか知りたい」 「面接方法へのアドバイスがほしい」 など、お悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。
 

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