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【第1回】広告業界の採用活動、いま採用ニーズの高い人材とは?─中途採用最新動向2022

 2022.06.15

  • 中途採用
【第1回】広告業界の採用活動、いま採用ニーズの高い人材とは?─中途採用最新動向2022
経済活動の活性化への期待感が徐々に高まる2022年。マーケティング・クリエイティブ業界では、積極的な募集職種に変化が見られています。同業界の中途採用最新動向を、マスメディアンのコンサルタント・荒川が解説します。
2022年5月31日に厚生労働省が発表した一般職業紹介状況によると、4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月を0.01ポイント上回る1.23倍となり、4カ月連続で上昇を続けています。新規求人数は前年同月比12.3%増加しています。

社会状況を見てみると、5月26日には、政府が新型コロナウイルス感染症の水際対策について大幅な緩和を発表し、6月10日より訪日観光客受け入れが再開されました。経済活動の活発化への期待感が高まるなか、新たなビジネスの展開に向け、積極的な採用に乗り出す企業も増えつつあるようです。

マスメディアンにご依頼いただいている求人数の推移を見ると、新型コロナウイルス感染症の影響が強く出た2020年4月は、2019年同月対比87.1%まで大きく落ち込みました。しかし、2021年からは回復傾向にあり、2022年4月は2021年同月対比134.6%とさらに伸長しています。コロナ前である2019年同月比で163%まで増加し、過去最高を大きく更新しています。
2008年から2022年までの求人の推移
コロナ禍に伴って飛躍的に進んだDXの影響により、募集職種の内訳は変化が続いています。以下、その変化を解説いたします。
2019年4月、2020年4月、2021年4月、2022年4月の職種別の求人数割合
2019年4月、2020年4月、2021年4月、2022年4月の職種別の求人数割合
コロナ前の2019年4月と2022年4月の職種別求人数割合を比較したところ、特に割合が大きくなった職種とその増加率は、Webコンサル・マーケティング7.0%、エンジニア3.2%でした。Web・デジタル関連職が主であることから、広告業界におけるDXのニーズが引き続き高い状態であることがうかがえます。
2019年4月、2021年4月、2022年4月の職種別の求人数割合と増減比較
また、2021年と2022年の職種別求人数割合と増減比較を見ると、特に割合が大きくなったのは営業・コンサル・プロデューサー3.0%、アートディレクター・デザイナー1.3%という増加率でした。なお、求人全体に占める割合の増減に関わらず、総求人数の増加に比例して、すべての職種で求人数は増加しています。

割合が変化している要因として、2021年には採用が控えられていた一部職種の募集が、2022年に積極化したことが大きいと考えられます。2019年-2022年の増減比較から、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前後では、Web・デジタル関連職種を中心に大きく求人職種数の割合が変化していることがわかります。しかし、2021年-2022年の増減比較から、2022年は、2021年に募集が控えられていた営業職やアートディレクター・デザイナー職の募集が積極化したことがうかがえました。Web・デジタル人材への需要は高止まりの状況にあるため、伸び率は営業職が最も高いというのが2022年の求人募集状況です。

また、営業職については、募集内容にも変化が見られました。現在、広告会社の営業職には、従来の広告企画・提案だけでなく、クライアントのコミュニケーション戦略から事業戦略といったあらゆる課題解決のためのアウトプットにとらわれない提案力がより強く求められています。こうしたコンサルティング型の営業ができる人材の需要はますます高まっていく見込みです。広告会社の傾向に連動する形で、制作会社の営業職においても、さまざまな案件に対応するプランニング力が求められています。

さらに、クリエイター採用においても業務領域の拡大が見られます。デザイナーであれば、実制作を担当するだけでなく、自らプレゼンやクライアント対応まで担い、プランニングにも意欲的に参加する人材のニーズが高まっています。

こうした人材の採用競争率は跳ね上がっています。そのなかで、大手広告会社などを中心に、ポテンシャル人材を複数名採用し、育成する動きも見られます。
【執筆者プロフィール】
荒川 直哉(あらかわ なおや)

荒川 直哉(あらかわ なおや)
株式会社マスメディアン キャリアコンサルティング部 部長
国家資格キャリアコンサルタント

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。年間600名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社のマーケティング・クリエイティブ部門や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。「転職を検討している人材」と「採用企業」の両方の動向を把握しているエキスパート。転職者の親身になるがモットー。

マスメディアンでは、クリエイティブ・マーケティングをはじめプロフェッショナル人材採用に関するさまざまなご相談に応えてきました。

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