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経団連会長、就活ルール廃止の意向を表明

HR

マスメディアン編集部 2018年9月5日(水)

経団連の中西宏明会長は9月3日、記者会見の場で、2021年春以降に入社する学生への会員企業の採用活動に関し、経団連が定めている面接解禁などの統一ルールを廃止する意向を表明した。大手企業からは、突然の会長発言に「何でもありにならないか」と困惑の声が上がる一方、「実情に即している」と評価する向きもある。

中西会長の発言の背景には、外資系やITベンチャーなど、経団連傘下にない企業による早期の就活実施の影響で、経団連のルールが形骸化している事情がある。リクルートキャリアによると、面接など企業の選考活動が解禁された今年6月1日時点で、大学生の就職内定率は68.1%。就活を行う学生の実に3分の2以上が解禁日に内定を得ていた。

一方、近年の新卒採用で計画通りの人数を確保できている企業は半数に満たない。人手不足感が強まる中、ルールを正直に守れば必要な人材確保は難しくなる。このため、解禁前にインターンで青田買いしているのが実態でルール廃止は実情に即しているなど、中西会長の発言に肯定的な企業の声も挙がっている。

しかし、人気企業の内定が早まれば青田買いされるが、遅くなれば内定辞退が続出するなど心配する企業も多い。通年採用になると企業負担が増加することや、採用活動が早まり就活が長期化すれば学業の阻害につながるなど、ルール廃止による懸念事項もある。
 
また、安倍晋三首相は同日夜、経団連による就職活動ルールについて「しっかりと守っていただきたい」と述べ、維持を求めた。首相は「だんだんと雇用(環境)が良くなっているから、企業が早く良い人材を確保しようと、就職活動が早くなっている」と指摘。こうした動きは学業に影響があるとして、否定的に捉えている。首相は「インターンを青田買いの道具として使うことはやめてもらいたいとも経済界に要請している。(学生の)皆さんが4年間しっかりと勉強した成果を正しく企業側に評価してもらいたい」と語った。

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