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社労士が見る時事ニュース―テレワークの労働時間管理(1)

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小宮弘子 2018年4月11日(水)

政府が推進する「働き方改革」によって【副業・兼業】や【テレワーク】などの導入が加速することが予想されます。広告・Web業界は比較的適応しやすい業界。AD・HRニュースの読者である経営者・人事担当の皆さまも注視しているテーマかと思われます。今回新たに、『働き方改革の教科書』の著者である社労士の小宮弘子氏に、時事ニュースを社労士目線で解説してもらいます。(マスメディアン編集部)

テレワークの労働時間管理で雇用者側が留意すべき点

テレワークについて「働き方改革実行計画」では、「時間や空間の制約にとらわれることなく働くことができるため、子育て、介護と仕事の両立の手段となり、多様な人材の能力発揮が可能となる。その普及を図っていくことは重要である」としています。一方、テレワークはオフィスで働かないことで労働時間の取り扱いや管理などについて戸惑うことも多いため、厚生労働省によるガイドライン※が策定されています。今回は、今後導入が増えることが予想されるテレワークについて、その概要と会社が導入・運用する際の留意点について解説します。

■テレワークとは
労働者が情報通信技術(ICT)を利用して行う事業場外勤務をテレワークといいます。オフィス勤務と比較すると“場所”や“時間”にとらわれない柔軟な働き方といえます。

■テレワークのメリット・デメリット
導入に際しては、メリット・デメリットを理解したうえで自社に合ったスタイルで導入し、生産性向上の効果を上げたいものです。

テレワークの種類と特徴

テレワークは、業務を行う場所に応じて3種類に分類され、それぞれ特徴や効果が異なります。


厚生労働省のガイドライン・パンフレットを基に筆者が加筆

非雇用型のテレワーク
上述の働き方は、雇用型(事業主と雇用関係にある“労働者”の働き方)に分類されますが、このほか非雇用型(請負契約などに基づく自営的な働き方)のテレワークもあります。非雇用型のテレワークでは、ホームページの作成などもあり、従業員の副業・兼業と合わせて広告業界には関係深いところではないでしょうか。

テレワークで働く者の労務管理
雇用型のテレワークとなる場合は、働く場所がオフィス外となるだけで自社の従業員であることに変わりありません。当然のことながら労働基準法などの労働法令も適用されます。これらの取り扱いについては、ガイドラインに示されていますが、労務管理上、重要な事項について簡単に案内しておきます。

厚生労働省のガイドライン・パンフレットを基に筆者が編集

通常の労働時間制度でテレワークを実施する場合は、始業・終業時刻の記録が必要となります。育児や介護をしながらのテレワーク(在宅勤務)では、いわゆる「中抜け時間」が発生することが予想され、時間管理は煩雑になります。また、事業場外みなし労働時間制や裁量労働制は、要件を満たすことが必要となりますから注意しましょう。テレワーク対象者の職務の性質に合った労働時間制を検討するとともに、試験的に導入し、運用ルールを整備してから正式導入することも一案です。

※平成30年2月22日付「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」

【執筆者プロフィール】
特定社会保険労務士 小宮弘子(こみやひろこ)氏
トムズ・コンサルタント株式会社 代表取締役社長
大手都市銀行本部および100%子会社で、人事総務部門を経験の後、平成15年にトムズ・コンサルタント株式会社へ入社。人事・労務問題のトラブルを解決、諸規定、賃金・評価制度の改定をはじめ、社内制度全般のコンサルティングを中心に行う。著書に『この1冊でポイントがわかる「働き方改革」の教科書』(共著)など。

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